お母さん、お父さん、お子さんを育てている方、育てたけれど苦しさの残っている方へ。
こんにちは。メルマガ『川ノ森千都子から送る「育児中のあなたへの心のマッサージ」』著者の川ノ森千都子です。育児中のあなたへ、心が楽になるメッセージを送ります。
幸せなはずなのに、苦しい人へ
子どもはかわいい。ほんとうに愛おしい。私は幸せ。なのに、どうしてこんなに苦しいんだろう?
そう思うことはありませんか?
私はありました。苦しかった。なぜ苦しいのか、わかることも、わからないこともありました。わかっていたのは、自分時間がないこと。
私は、高齢結婚、高齢出産でした。ひとり暮らしが長かったので、自分時間がたっぷりありました。独身のときは仕事が忙しいとはいっても、家に帰ればひとりでした。趣味がいっぱいあって、時間さえあればいそいそと楽しんでいました。そしてしょっちゅう、休日に寝ていました。寝坊して、お昼寝して。
だから自分の時間がないことは本当に苦痛でした。考える、ほっとする、ボ~ッとする時間。音楽を聴いたり、テレビを見たり、読書する時間。ゆっくりお茶を飲んだり、甘いものを食べたり、お酒を呑む時間。私には当たり前で必要な時間でした。
でも、それがない。育児休暇中もないし、休暇が明けても、ない。
でも、むしろ復帰した後の方が時間は少しありました。
仕事の合間の5分、10分。お昼休み。通勤時間中。育児休暇中の方が、いっぱいいっぱいだった気がします。だから専業主婦の方の大変さを思うと、胸が苦しくなることがあります。
育児休暇を取る前に「いいなあ、私も1年間休暇がほしいなあ」といわれてムッとしたことがあります。「休暇じゃ、ないから」と。
実際、休暇を取ったあとにそういわれたら、けっこう真剣に怒っていたことでしょう。「仕事している方がずっと楽だよ」といってしまいそうです。
大人?なので、がまんしますが。
あなたがあなたでいる時間
自分が自分でいる時間。
ただでさえ、自分の存在を主張してくる存在に翻弄されているんです。小さいのに、「かまってかまって、カマッテ!!」。命をドン!と預けてきます。全身全霊で支えないといけないような存在ができて、もう大変。
自分なんてどこかに置いてきぼりです。そして誰もそれに気がついてくれない。自分以外は。そして誰もそれが異常だと思わない。自分以外は。
来た人はみな赤ちゃんのことは気にするけれど、私のことは気にしない。お母さんが大変なのに、構うのは赤ちゃんばかり。わかっているけれど。
いまは少し変わってきているといいなと願います。お母さんのケアを考える人が増えているように。
少し前(20年くらい前)に「産後のお母さんケア」を役所に提唱したら「そんなに甘やかす必要があるんですか?」といわれたそうです(男性公務員)。そういう意識なんですね。
昔より、フルタイムで働く女性には産休以外に育休がある、金額保証も増えています。でも、体と心のケアはまったく別の問題です。
専業主婦の方も、フルタイム勤務の方も、バイトやパートの方も、フリーランスの方も、すべてのお母さんに必要なことです。お父さんにも、です。育てている方すべて。おじいさん、おばあさん、ほかの方も。
あなたは、わがままじゃない
私が私でいる時間。お願いだから、少し、ください。そう思いました。
たまに夫が見てくれて、カフェにお茶を飲みに行くことがありました。30分が、宝石のように貴重でした。その時間で生き返る。
私はその時間にノートに育児のことや自分のことを書いていました。結局育児、と苦笑しながら。
でも何もしないで、ボ~ッと外を眺めている時間もありました。だから、外に緑が見えるカフェが好きでした。
そのときは、いつもカフェオレを頼んでいました。カフェオレの香りに包まれると、体がほどける気がしました。だから、しばらくの間、カフェにいなくてもカフェオレの香りをかぐとホッとしました。「カフェオレの香りはホッとできる時間」だと刷り込まれたのでしょう。
カフェタイムをたまにでも持てる私はラッキーだったともいえます。
でもそんなことをラッキーということが、哀しい。いまはカフェに行くこともままなりませんよね。もっとつらいと思います。
散歩に出たり、公園のベンチに座ったり。テラス席のある店を探したり。それはわがままではありません。お母さん・お父さんが笑顔でいられることがとても大事です。
自分時間を作れますように。もっと育児中の自分時間を作りたいと思っていい。あなたがあなたでいる時間を。それはあなた自身を大事にすることなのです。
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