私の生活パターンは“朝4時起き”からスタート。4時起きをする理由はたくさんあります。しかし、今回伝えたいのはそこではありません。
毎日4時に起きて“6時25分までに8割の仕事をする”ということを目標としています。その後は日によって異なります。
大学に向かう、ゴルフに行く、土日はソフトボール、研修や東京に行くなどなど。もちろん1日ゆっくりする日も。
このパターンで生活していると“21時には眠気がくる”ということになります。場合によっては22時になることもありますが、たいていは21時過ぎには就寝。
人から「寝るのが早いですね」と言われることも多いです。また、「夜は何をしているのですか?」と聞かれることも。これは答えるのが難しいです。
夕飯が終わるのが19時~19時30分。冬場はお風呂に入ることも。
しかし、夏場は昼に入ることもあり19時30分~21時は“何もしない時間”となっています。
これをそのまま人に伝えると、「この人ちょっとおかしい」と思われるので、濁しながら答えています。
時計の針が19時30分を回ったころ。まずはソファに腰掛ける。テレビもつけないし、スマホも見ない。本も読まないし、音声教材も聞かない。
正真正銘“何もしない時間”として過ごしています。
これが私にとって“最も価値ある時間”になっているのです。この時間についてじっくり説明します。
“何もしない時間”が脳のパフォーマンスを飛躍的に向上させる

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この時は何かで時間をつぶすのではなく、意識的に情報を遮断する。ただ、座っているだけ。
イメージとしては“空白の時間を持つ”という感じ。
あなたにやっていただきたいと思うのが、はじめは5分もしないうちに「何かやらなきゃいけない」という気がして、落ち着きません。
私もそうでした。これをしばらく続けていくうちに「この時間がいいリセットになっているな」と感じられるように。
多くの人は空白の時間を感じた時、「時間を無駄にしたらもったいない」と思ってしまう。しかしそれが脳を疲弊させてしまう。
脳は1日中働いています。ずっと情報を受け取り続けるとオーバーヒートしてしまうのです。
テレビやネット、YouTubeを見る、SNSを巡回していいねを押す、LINEに返信する、LINEやメールの返信を気にするなどなど。
それがどうしても必要なことであればいい。存分に時間を使うべきです。
しかし、多くの人は“暇つぶし、なんとなく惰性でやっている”という場合が多いです。
これでは脳はいつになっても休めない。どんなに優秀な脳細胞でも、疲れて“本来持っているパフォーマンス”を維持できなくなるのです。
だから現代人は意図的に余白の時間を持つことが必要。何もしない時間は、いわば“脳のリフレッシュタイム”といえます。
とくにクリエイティブな仕事をしている人にとって、“いいアイデアのひらめき”は非常に重要。もちろん営業職でもそうです。
ひらめきを発揮するには休みが必要になります。ずっと走り続ける車は、いつかエンジンが焼き付く。脳だって同じこと。プロフェッショナルは意図的に休む時間を持っているのです。
アメリカの大学の研究では、「定期的な小休止は集中力の維持に極めて有効」とされています。
1時間以内の集中作業のあとに“3~5分程度の休息を入れる”ことで脳の働きは劇的に改善されるという。
その休憩の中に“スマホをいじる時間”は含まれません。脳を使い続けることでさらに疲れてしまう。
3分でも5分でもいいので“何もせずに脳を休める”といったことをする。
休むことで一気に脳は回復する。
これでパフォーマンスが上がります。結果的に多くの仕事をこなせるようになるのです。
私は多くの営業スタッフと話をさせていただいています。多くの営業スタッフが「疲れが取れない」「集中が続かない」といったことに悩まされているのです。
リモート営業を中心にしている営業スタッフのこと。お客様のところへの移動がなくなり、パソコンの前に座りっぱなし。気づけば何時間も立ち上がっていないなんてこともあるそうです。
しかも休憩時間はスマホで動画を見る。ランチの時もながら食いです。
こうした人たちは決まって「午後になると仕事の効率がガタ落ちする」といっています。
その原因が情報の取りすぎにあるのです。私はコンサルでこのようなアドバイスをしています。
- ちょっと疲れを感じたら3回ゆっくり深呼吸をする
- 集中力が切れてきたら席を立ち3分のストレッチをする
- 頭が回らなくなってきたらタイマーで5分セットして目をつぶる
などなど。
ケースバイケースでできることをやる。これでずいぶんと改善されているのです。
今回伝えたいのは、“動と静のバランスが武器になる”ということ。
何もしない時間には、一見すると何の生産性もないように感じます。その時間を持つことで逆に時間効率がよくなるのです。
何もしないことは“最もクリエイティブな行動”と考えてほしい。
私自身、この習慣があるからこそ翌朝“最高の状態”で目覚めることができています。ものすごく恩恵を受けているのです。
この感覚をあなたにもぜひ味わっていただきたい。いきなり1時間何もしない時間を取ってくれとはいいません。まずは5分でもいい。すべてのものから脳を開放させてあげてほしい。
シンプルな方法ですが、想像以上に効果があります。これを続けていれば必ずあなたのパフォーマンスは上がる。こうなれば嫌でも結果が出るものです。
今日の課題
- ちょっと疲れを感じた時のリセットルーティーンを用意する
- 何もしない時間を意識的に取る
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