お子さんの目まぐるしい成長のなかで、目の前の育児に精一杯で教育や将来のことに手が回っていないことに不安を抱くパパ・ママもいるのではないでしょうか。
そんな不安を抱えている方にとって気になるのが、子育ての先を行く先輩パパ・ママの育児・教育に関する実体験だと思います。
子ども年齢=親年齢。
育児ははじめてのことだらけで常に手探り。不安や心配はつきものですが、先輩パパ・ママが、どのような悩みに直面し、それに対してどう取り組み、どう解決したのかがわかると少し安心できたりするものです。
そこで今回は、株式会社アルファコーポレーションが中学生~成人未満のお子さんを持つ母親を対象に実施した「過去の子育てについての振り返りと意識調査」をご紹介します。
いままさに子育て中の保護者の方は、先輩ママの実体験を今後の育児や教育の参考にしてみてくださいね。
約8割のママが通った「子どもの心配事」は?
中学生~成人未満のお子さんがいらっしゃる母親を対象に「お子さんの教育のなかで、心配・不安を感じたことはありますか?」という質問をしたところ、「ときどき感じることがあった(42.0%)」「とても感じた(37.8%)」「なんとなく感じた(11.8%)」「感じたことはなかった(8.4%)」の順になりました。
8割近くの方が、お子さんの教育の中で心配・不安を感じたことがあるようですね。
そこで、「お子さんに対して何が心配・不安になりましたか?」と聞いてみたところ、「学習能力(読み書きや計算)(57.0%)」「コミュニケーション(会話)(49.3%)」「日常生活(起きる・片づける)(49.1%)」「理解力(自分で考える)(43.8%)」など、さまざまな意見があげられました。
学習能力はもちろんですが、コミュニケーション能力や日常生活など、生きるために必要な力の部分に不安を抱いている方が多いようです。
「勉強学習」と「能力」、何が心配?
先ほどの質問でもっとも多くの方があげた「学習能力」ですが、「勉強学習に対して心配・不安に思ったことは何ですか?」という質問をしたところ、「テストなどの点数(30.1%)」「文章の読み書きが苦手(25.7%)」「図やグラフの把握が苦手(14.3%)」の順になりました。
母親の不安が表面化するタイミングは、やはりテストの点数など数字で可視化されたときのようです。
次に、「勉強学習で心配・不安に感じたのはお子さんがどの段階のときですか?」と聞いてみたところ、半数以上の方が「中学生未満(53.0%)」と回答し、その中でも小学校1年生の割合が一番多く、対策を始めた時期について聞いてみたところ、心配・不安を感じてから対策を始める方が多いことがわかりました。
続いて、「能力に対して心配・不安に思ったことは何ですか?」という質問をしたところ、「言われないと動かない(28.2%)」「片づけることが苦手(25.0%)」「言うことを聞かない(15.5%)」といった順になりました。
自主性や自己管理能力に関しては、母親からのアプローチやサポートを必要とすることが多いため、不安に感じてしまうのかもしれませんね。
「能力で心配・不安に感じたことの対策は、いつから始めましたか?」と聞いたところ、7割近くの方が「中学生未満(68.8%)」と回答し、やはり割合では小学校1年生が一番多く、こちらも心配・不安を感じてから対策を始めた方が多いことがわかりました。
これらの結果から、子どもに対する心配・不安は、実際にその課題に直面してから対策をする方が多いことが判明しました。
目の前の育児で手一杯な母親たちは、心配・不安が表面化してからハッとするのは仕方ないことなのかもしれません。
しかし、それは本当に適正なタイミングだったのでしょうか?
次に、「それぞれ(勉強学習・能力)に対してどのような対策を行いましたか?」という質問をしたところ、以下のような結果になりました。
対策を行った方のほとんど(能力に至っては7割以上)がお子さんの自主性に任せていることが判明しましたが、必ずしも自分の力で解決方法を見つけられるお子さんばかりとは限りません。
育児で手一杯になってしまう母親たちは、初めての子育てや教育において、事前にはもちろん課題が表面化してからも、対策方法を教えてくれる場所を知らなかったことが考えられます。そのため、お子さんに任せるという選択肢しかなかったのかもしれません。
しかし別の調査(※1)では、お子さんに「非認知スキル」を身につけるためには、母親と一緒に向き合い、サポートしてくれる存在が必要という結果が出ています。
母親がわからないことをお子さんに任せても、解決につながるかどうかは「危ない賭け」といえます。テストなどで結果が出ず、お子さんが勉強ギライになってもおかしくないですよね。