仕組みやルールが障害になる
では、それらのことにどれだけ注目し、注力しているでしょうか?それが見て取れるのが、仕組みやルールへの対応です。
たとえば、情報共有が上手くいかない。「それなら、報告書を出させよう」「毎朝、報告の時間を設けよう」「データベースをつくろう」仕組みやルーツを作ることで、確かに多少はよくはなります。
しかし、情報共有が上手くいかない根本的な原因は何だったんでしょうか?報告書がないこと?時間がないこと?データベースがないこと?そう考えると、いまある仕組みやルールの多くが、表面的で対処的であることがわかるはずです。
そして、そんな対処的な仕組みやルールが、真の原因を潜在化させるうえに、逆に仕事を増やしたり、コミュニケーションの障害になっていることが多いのです。数字を追うために、数字に表れない部分に目を向ける。すぐに数字(結果)に表れないかもしれません。
しかし、成長し成果を出し続けるためには、数字には表れない活き活きと働ける職場環境は必須。安易に仕組みやルールに逃げているようでは「プロフェッショナル集団」は目指せません。
組織にはまだまだ多くの問題が潜在しています。それは本当に潜在しているのではなく、目を背けているだけかもしれません。人財こそが組織競争力の源です。それぞれの想い、人間関係、コミュニケーション…多くの組織が仕組みやルールでお茶を濁し、問題をますます潜在化させています。
しかし、本気で取り組むことで必ず変化が始まります。難しい課題だからこそ差がつきます。だからこそチャンスなんです。
現状把握が大切
現状把握が大事なことは、誰もが認識していると思いますが、ほとんどの企業は現状把握が甘いです。表面的な無難な問題で情報をシャットアウトしています。その証拠に現場の方々に組織インタビューを行なうと、表面化していない不満や思い思いの課題が溢れ出てきます。
上辺だけのあいまいな認識のままに改善・改革を行っても、上手くいかないことは誰でもわかることです。それなのに上辺だけのあいまいな認識であることを、薄々わかっていながら進めていることも少なくありません。なぜなら深堀すると問題解決が大変になることを知っているからです。
この考えが1番の問題であるにもかかわらず、それを繰り返しています。まずそのことを自覚し、覚悟を決められるか?それが真の現状把握の第一歩ですね。