人には理屈を越えた、感情があります。ちょっとした心の持ちようで、人は大きく変わることができる。ちょっとした心遣いで、人を大きく変えることもできます。
今回は、上司と部下両方の立場から見た「無視しがちな、数字に見えない部分」についてお話しましょう。
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重要なのは「数字に表れない部分」
「アウトプットは数字で示せ!」企業活動において、数字を明確にすることはとても重要なことです。では、数字で見れない部分はどうか?本来無視すべきことではないことは明白ですが「人手不足」に「短納期」で、見て見ぬ振りも致し方ない…と、わずかでも問題意識が残っているなら、まだ望みはあります。
仕事をするうえで抽象的な表現ではなく、より具体的な表現を求めるのは当たり前。私も「あいまいな表現」を排除することが、生産性を向上させ、社内の人間関係を良好に保つ必須条件だといい続けています。
とくに管理職が「あいまいな表現」を使うことは、決断をあいまいにしているのと同じであり、責任から逃げているのと同じ。まず、管理職から「あいまいな表現」をなくすことはマネジメントの基本です。
しかし、そこで勘違いしてしまいがちなのが「数字には表れない部分」。実はこの部分が結果(数字)を得るために、とても重要な要素となっています。
たとえば、組織内の人間関係。これは業務の生産性に大きく影響します。仲良し集団では生産性は上がりません。かといって個人主義で足を引っ張り合ったり、無視をするような状態では成果は上がりません。プロとしてのある程度の割り切りと、同じ成果を目指す仲間としての一体感が必要です。
一見、人間関係を良好に保つためにと「あいまいな表現」があふれる組織は、結果的にモラールやモチベーションに悪影響を及ぼし、確実に組織力の低下に繋がります。しかし、そのことと結果との関係性を明確に数字で表すことはできません。
このようなことは、管理職であれば理解しているでしょうし、実際に感じ取っているはずです。あとはあいまいにせずに課題化し、切り込んでいけるかです。