「盛り上げるぞ」という気持ち
どれだけ頑張っても会話は盛り上がらず、徒労に終わるものがあります。それは何かというと「この相手と会話を盛り上げるぞ!」という気持ちを持つことです。ちょっと心理学っぽい言葉でいえば「この相手と会話を盛り上げることにコミットメントする」ということです。
え?当たり前だって?まぁ、当たり前と言えば当たり前なんですよね。でもみなさん、こんな経験はありませんか?やる気が全くないのに婚活パーティーに行ったり、付き合いで合コンに出席したこと。…そのときって、いい出会いありました?ないですよね。
だって自分に「やる気がない」んだもの。そういうときって、たとえいい人がいたとしても目に入らないんです。不思議ですけど、それが潜在意識のなせる技。なので、当たり前こそ大事!会話を盛り上げる為に1番大事なことは「会話を盛り上げることにコミットメントする」こと。
そして、その次は「相手に興味を持つこと」。これがポイントです。先ほど「人は話を聞いてもらえると喜ぶ」という話をしましたよね。一体、相手にどんな話をしてもらえばいいのでしょうか?
「ちょっとさぁ、なんか話したいことをテキトーに話してよ!」といわれて話せる人はいません。なので、こちらから質問して、相手が「話して楽しい話題」を振ってあげることが大切。
人は質問をされると無意識に「答えなくちゃ!」と思う習性があります。なのでこちらが質問をコントロールすることで話の主導権は自分が握れることになります。話さなくても会話の主導権を握れるし、かつ相手からは喜ばれるって…すごくよくない?ここでまた実例をひとつご紹介しますね。
え?めんどくさっ!
48歳独身、会社員のKさんと2回目のデートをしたとき。1回目のデートでいろいろなこだわりがある人だということがわかり、なかなか個性的で興味深かったので2回目会うことに。前回のデートでは最後まで紳士的な態度だったことも高評価。帰り際に握手を求められたのもポイント高し!
前回同様、私のリクエストでオープンキッチンのお店に行きました。しかしながら食事は期待したほど美味しくなく…さらに私は体調がよくなかったので実は食事だけで帰りたい気持ちでした。
「どうします?まだ時間は早いし、もう1軒行きますか?それとも帰りたい?」と聞くKさん。「帰りたい?」と聞かれて「はい!帰りたいです!」といえる人、なかなかいないんじゃないでしょうか。そもそも私は前日から「体調がよくない」といっていました。「早く帰してあげるのも、大人の優しさなんじゃないの…?」と思いつつ、結局2軒目に行くことに。
2軒目のバルでは体調も万全じゃなくて、疲れちゃって気もそぞろな私。Kさんは話し続けてご機嫌でしたが、申し訳ないことに私はKさんの話どころではありませんでした。そして何かの質問のとき、Kさんのこだわりが炸裂しかかったので、ついいっちゃったんですよね。「え?めんどくさっ!」って。
「やばい、本音が出ちゃった!」と内心ヒヤヒヤしましたが、Kさんは「いやぁ〜。会社でもめんどくさいってよくいわれるんですよ〜」って笑ってました。この実例。私が何をしくじっているかわかりますか?
そうです。相手と会話を盛り上げることにコミットメントできていない。テクニックで会話の主導権を握っても、相手に気持ちよく話してもらえても、私がコミットメントできてないし、楽しくない!そして、相手の話に興味を持てていない!こりゃイカン、というわけです。
正直なところ、「興味がないデート相手に対してはコミットメントなんでできないよね」というのが私の本音。でも、何回か会ううちによさがわかったりする場合もあると思うので、3回目のデートくらいまでは「この相手と会話を盛り上げることにコミットメントする!」を心に刻んでデートに臨むといいと思います。
ちなみに失礼な発言をしてしまったこのときのデートですがKさんはとても楽しかったらしく、後日映画デートのお誘いをいただきました。