「男性の育児休暇を義務化すべき」という声が年々高まっています。一方、育休を取ったはいいが主体的に何もできない夫の存在が妻のイライラを倍増させるという例もあるようです。男性が義務として育休を取るようになれば、そういう家庭はさらに増えるでしょう。
今回は、ご主人が育休を取得するというご家庭の主婦のかたからのお悩みに答えました。
読者からの質問:育休取得予定の夫が家事をしてくれるか不安
ご主人が3週間の育休を取っている友人がいます。しかしその友人が子どもの世話をしている横でスマホのゲームに興じているため、普段よりもイライラが募るといいます。
我が家でも夫が半年後にしぶしぶ育休を取得予定です。夫にはもろもろ育児に参加してほしいのですが、そもそも男性は仕事中心という考えを持っているので、どういえば機嫌を損ねずに、家事や育児をしてもらえるかと考えてしまいます。(2歳女児、妊娠8カ月の専業主婦の方から)
お互いのイライラを取り除くには…
厚生労働省による2018年の調査(PDF)では、男性の育休取得率は6.16%、女性の取得率は82.2%で大きな開きがあります。期間も男性は7割が2週間未満、女性は9割が半年以上です。女性に偏っている子育てや家事の負担を軽くすることが必要ですね。
「育児をする夫」=「イクメン」と言う言葉があること自体、「育児は男性のすることではない」という意識があることの証しでしょう。「育児をする妻」=「イクツマ」なんて言葉、ありませんものね。
1.「手伝うよ」は間違い
家事や育児について、夫が「何か手伝うよ」と声を掛けるのは間違いです。当事者意識があれば、「手伝う」という言葉は出てこないはずだからです。
「自分の仕事以外のことをする」という考えがあるからこそ、出る言葉です。夫はぜひ「手伝うよ」の替わりに「洗い物やっておくから」「洗濯物出しておいて、洗うから」などと、能動的に家事の分担をするような声を掛けましょう。
2.情報を共有すること
家事も育児も妻のワンオペ状態にならないようにするには、保育園の連絡事項や、連絡先はもちろんのこと、予防接種の日程や母子手帳の場所、通院する病院など細かい情報を夫婦で共有しておくことが大切です。
妻が「私しかわからないから」「私がやった方が早いし」「パパは忙しいから」など判断すると、結局はすべて妻がすることになります。たとえそう思っても、そう思ったことも含めて夫婦で情報を共有し「情報格差」が生まれないようにしましょう。
3.夫も見えない家事をする
洗濯、掃除、料理など目に見える家事よりも、「見えない家事」の方が多いのです。たとえば…
- 使い切ったティッシュを取り替える
- トイレットペーパー、洗剤などを補充する
- 溜まったゴミを捨て、ゴミ袋をセットする
- 洗面所のタオルを取り替える
- 加湿器に水を入れる
- お茶の作り置きをする
- 献立を考える
- クリーニングに出す、取りに行く
など、まだまだありますが、ほとんどのことが数分でできることです。育児や家事を妻任せにしていた方は、夫としてこれらの「見えない家事」を「妻がしてくれるだろう」ではなく「自分がしよう」と意識を変え、ぜひ「僕がやるよ」と言葉に表し、行動しましょう。