夫の仕事にも当事者意識が持てる
「いまはとにかくローン返済を優先している」と、夫婦一丸となって貯蓄に励むCさん夫妻ですが、ストレスが溜まらないよう、こんな工夫をしているといいます。
Cさん「倹約を意識しているわが家だけれど、『交際費はケチるな』を家訓のひとつにしているの。ふたりとも結婚前から人との付き合いを大切にしてきたから、そういうお互いのリフレッシュや暮らしのなかでの“楽しみ”は失いたくないねって。実はたまに息抜きでカジノに行かせてもらったりもしているんだけど、そうやってお互い適度に発散ができているからか、お金のことでぶつかったりギスギスすることはいまのところないよ」
「前の結婚のときは自分が自由に使えるお金を減らしたくないから具体的なお金の話をしたことはなかった。だってネイルとかできなくなるって思ってたし」というCさんですが、「貯める目的が明確ないまは、セルフジェルネイルセットで十分だけどね!」と笑います。
話を聞いていると、Cさんの心境の変化の理由には、前夫のお義父さんの助言のほかに、価値観を認め合い、相手に寄り添おうとするパートナーとの信頼関係があるように感じます。
Cさん「夫に『もし毎月高級ブランドの化粧品を買いたいって言ったらどうする?』って聞いてみたら、『化粧品のことはわかんないから、絶対それじゃないとダメっていうなら、もうしょうがないよね』って(笑)
いまは夫が私の収入もすべて管理していて、自分のヘソクリも一切ないから、ほしいものがあったときにいちいち相談するという手間はかかるけど、世帯の資産が明確なこのやり方が、私にはすごくしっくりきているんだ。
夫の収入も私の収入も“ふたりのお金”って考えると、自分の仕事だけじゃなく夫の仕事に対しても当事者意識が生まれるから、どうすれば夫が働きやすくなるかなって考えたり、家族にとっての最適解が何かを考えられるようになったかな」
あなたの家庭の最適解は?
夫婦がともに世帯全体の資産を把握し、同じ目的意識を持って、収支計画を立てて暮らしていく。共働きでムダな支出を減らし、しっかりと貯蓄をしていきたいと思うなら、C夫妻のようにどちらかが一元管理をするのが効率的なのかもしれません。
しかし、今回ご紹介した3つの夫婦以外にもいくつかの共働き家庭を取材したところ、それぞれにまとまった収入がある世帯では、自分の収入の全額を相手に渡して管理してもらうことに抵抗を感じる人が多いように感じました。いくらパートナーが心許せる相手であったとしても、相手に断ることなくいつでも自由に使えるお金を手元に残しておきたいものなのかもしれません。
あなたの家庭の最適解はどのようなものですか?どんな形で分担・管理をするにせよ、お互いが納得し、将来の不安をなるべく軽減できる、そんな夫婦関係を築けたらいいですね。
- source:国勢調査
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