コロナ禍の医療従事者の生理事情
新型コロナワクチンの医療従事者への先行接種が始まりましたね。安倍前首相が感染拡大防止策として全国小中学校の一斉休校を要請してから、早1年。私たちの暮らしはガラリと変わりました。
しかし、もっとも変化したのは医療従事者の方々でしょう。看護師の友人からは、整形外科病棟や小児病棟がコロナ病棟へと変わり、その病棟の看護師がコロナ患者のケアにあたっているという話を聞いたりもします。彼女は、「感染のリスクが高まるのはもちろんのこと、新しく学ばなければならないことも多かったりして、休日もなかなか休めない」といいます。
先日、株式会社Be-A Japan(ベア ジャパン)が行なった「べア ぺティート シグネチャー ショーツ」オンライン新商品発表会でも、登壇した医師の友利新さんが、医療従事者の生理事情についてこんなお話をされていました。
友利さん「新型コロナウイルスの影響で医師の生活も大きく変化しています。特に防護服の着脱には時間がかかり、いままで以上に自分のタイミングでトイレに行くことが難しくなりました」
たしかに、前述の筆者の友人も、「生理が来る日に休めるようピルで生理周期を調整しながら休暇申請をしている」と話していました。
自分自身が感染するリスクや感染の媒介者になるのではないかという不安を抱え、また突然の業務変更によるストレスを感じながら、新型コロナ患者の治療にあたってくれている彼女たちには頭が下がる思いです。
さて、前置きが長くなりましたが、今回はこの「べア ぺティート シグネチャー ショーツ」オンライン新商品発表会でも話題になった、「日本の性教育」と「すべての女性が生理を快適に過ごす方法」について考えてみたいと思います。
思春期までにしておきたい生理の話
日本の性教育は海外と比べて遅れているといわれることもあります。また生理との向き合い方についても学校では詳しく教えてもらえない印象です。男の子に至っては、親やそのほかの大人がキチンと話をしない限り、「生理というものがある」というだけの情報で終わってしまうでしょう。
会社などで生理休暇があってもなかなか取得しづらいのは、「男性上司に理解してもらえないのではないか」という女性側の諦めも影響しているように思います。
男女3人のお子さんがいる友利さんは、こんな風にお話しされていました。
友利さん「男女の差別にはもちろん反対ですが“性差”というのは必ずあります。生理も“性差”のひとつですので、もっとオープンに話すことで互いを認め、そして知るということが大切です。コロナで若年層の思わぬ妊娠が増えている記事も目にしましたが、生理の意味や身体の変化について、学校はもちろん家庭内でも日ごろから話ができているとよいと思います。
(お手洗いに行ったときなどに)息子から生理について質問されたときは、オープンに話をするようにしています。男の子、女の子と区別をせずに小さいころから、生理について大人が“当たり前のこと”として話をしていれば、“恥ずかしいこと”として意識してしまうこともなくなるのではないかと思います」
友利さんのこの考えには、男の子2人の母親でもある筆者も賛成です。そもそも、「性」は「生」と密接に関わっていることで、「恥ずかしいこと」ではありません。月経は子どもを産むために必要な生理現象なので、息子たちにも男女のカラダの違いとともに正しく理解しておいてほしいと考えています。
以前、生理時に私のナプキンをみた息子に「どうしたの?ケガしちゃったの?」と聞かれたときに、「ケガじゃないんだよ。大きな女の子(まだ子どもたちが小さいのでこのような表現をしています)のお腹のなかには赤ちゃんのベッドがあるんだけど、赤ちゃんがいつ来てもきれいなベッドで寝られるように、1カ月に1回、血と一緒に古いベッドが出てくるんだよ」という話をしたことがあります。
小さな息子はキョトンとしていましたが、性に関することもオブラートに包むことなく、これからもオープンにしていきたいと思っています。彼らが成長し、女性と共に働くようになったときに、女性のカラダをいたわることのできる男性になるように。