板前歴23年の元料理人、佐藤です。きょうは、すべて照り焼きという名の料理に対応可能な「極旨照り焼きダレ」を伝授します。このタレ、私が初めに修行した店で伝授された秘伝のタレです。
鶏肉、牛肉、豚肉、野菜…どんな料理にも使えます。しょう油のからさと、砂糖、みりんの甘みのバランスが絶妙で、しつこさなど全くありません。
ニンニクや薬味を加えれば「焼肉のタレ」にも変化しますし、オイスターソース、粉山椒などを加えると創作タレになります。あなたが辛いもの好きなら、一味や豆板醤を加えて「ピリ辛タレ」にもできます。レシピの数倍の量を合わせて、「作り置き」も可能。冷蔵庫で1カ月以上もちますよ。
きょうは、このタレと3月〜4月に旬を迎える「タイ」で作る「タイ切り身の山椒照り焼き」の作り方をご紹介します。
料理人がレシピを知りたがるタレ
なぜ、このタレがおいしいといえるのか?それは、料理の道に入って7年目のこと。始めに働いた店は、私が学校からの紹介で就職した店です。私が、7年続けて働いている店ということで、岡山の母校から後輩が2人就職しました。
それから半年経ったころ、その子たちの知人が彼らを激励に店にやってきました。飲食店を経営しているそうで、注文して出てくる料理全てを観察していました。そして後輩からあとから聞いた話によると、その知人から「この鶏肉の山椒焼きのタレ、作り方を教えてくれ」といわれたそうです。
料理人に、「レシピ教えてほしい」といわせてしまう…それがこのタレが最高においしいといえる理由です。
用意するもの
「タイ切り身の山椒照り焼き」の材料
- タイの切身:1切れ(今回は、カマの部分を使ってます)
「極旨照り焼きタレ」の材料
- 清酒:18cc
- みりん:18cc
- 濃口しょう油:15cc
- 砂糖(きび糖):15g
- 粉山椒:2ふり(酒1.8:みりん1.8:濃口しょう油1.5+砂糖)の割合になっています。
1.タイの切り身は、ウロコが残ってないかよく確かめて十文字に切り込みを2つ入れます。
2.グリルで焼きます。網に油を塗っておくと、くっつかないのでオススメです。皮目を後で、骨側(身の方)を先に焼きます。骨側7分、皮側3分が目安。骨側でしっかり熱を通し、脂分が多く焦げやすい皮側は短時間で焼きます。
タイを焼き始めたら、「極旨照り焼きタレ」の調味料をボウルに合わせ、砂糖が溶けるまでよく混ぜておきます。
4.極旨照り焼きタレに少しとろみがでたら中火にし、焼いたタイを入れます。フライパンを傾け、手前に溜まったタレをスプーンですくい取り、タイに何度もかけながら煮詰めていきます。タレがドロドロッとなったらできあがり。
5.タイを平皿に盛って、タレも1滴残らずかけ、粉山椒をふって完成です。
ぜひ「極旨照り焼きタレ」を丸暗記して、照り焼き料理にフル活用してくださいね。
- image by:佐藤周生ブログ
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