こんにちは。子連れ婚・子連れ恋愛専門の心理カウンセラー、渡邊菜美子です。
私は継母として生きてきたこの13年、継子に関わるいろんなところで「お母さん業」をしてきました。保育園、小学校、役員、習い事、中学校、高校、部活、保護者付き合い、通院・予防接種、毎日の食事・洗濯、生活習慣・しつけのことetc…。
きっと、継子の生活に関わることなら、実親である夫よりも私の方が多くのことを担ってきたと思います。
生活の中で、家にいる時間の長い方に子育ての比重が大きくなることで継親が感じるストレスや悩みはまた別の機会にお話しするとして、今回は、これまでいろんなところで感じた「いいお母さん」とのギャップについてお話しします。
子どものことは、お母さんがするもの?
学校や地域のコミュニテイーって、「子どものことはお母さんがするもの」という雰囲気がまだまだ強いなと感じます。みなさんの地域はいかがでしょうか?
PTA活動や役員、保護者会はお母さんがやる雰囲気だったり、子どもの送迎にお父さんが行くと「きょうお母さんは?」と聞かれたり、予防接種の管理や子どもの体調管理は「お母さんの仕事」のようにいわれたり。いろんなところで「お母さんってこういうものでしょう」と押し付けられているような気持ちになったものです
初めのころは「私がお母さんになるって決めたんだし」って全部頑張っていました。
「子育てをする夫のサポートをしてあげたい」という思いも確かにあったし、もともと「いつか子どもができたらいいお母さんになりたい」と思っていたし、「継母だからって子どもが肩身の狭い思いをしないように」「求められる以上のことをやらなくちゃ!」って、気合も入っていました。
だけど、「いいお母さん」でいることが次第にしんどくなっていったんですね。
短期でやるなら、なんとかやれたかもしれないけど、子育てって終わりがない。ずーっと、毎日毎日、24時間がエンドレスで続くわけです。
しんどいな…と思い始めても、頑張ることをやめられない。しんどいな…を打ち消しながら、ごまかしながら、「自分で選んだことでしょう!?」といい聞かせながら、日々を過ごしていました。
でも実はこれって、たくさんの継母さんが抱える葛藤なんです。
「子どものことはお母さんがするもの」っていう社会の暗黙の了解のようなルールの中で継母さんは毎日がんばっています。
ですが、結婚して即「母親」になれるか?というとそんなはずがなくて。「初めからできなくて当たり前」という事実を見落としている方が多いように感じます。
最初からできなくて当たり前
だから、もう「いい母親になる!」みたいなことを、自分に求めるのはやめませんか?「いい母親になって!」なんてまわりがプレッシャーかけるのもやめませんか?
継母にだって、少しずつ時間をかけて準備する期間や練習する時間が必要です。
子どもは言葉が通じたとしても、理解力はまだまだ乏しい。大人相手の関り方のスキルとはちょっと違います。
子どもの年代に合わせた発達の仕方を学ぶこと、ステップファミリーについて知識を得ること。しっかりと知ることから始めて少しずつやっていきましょう。
恋愛中からパートナーとしっかり話せる関係を作っておくことも結婚後の生活に役立ちます。そもそも、話し合えないパートナーなら、子連れ婚をした後に辛い思いをするのは目に見えていますよね。
どんなに頑張っても、うまく行く日ばかりじゃないし、思い描いていたような毎日じゃないことに落胆することだってあります。
情報を得て、準備して、短時間の関りから練習して、少しずつ少しずつ進んでいくことが大切です。
「初めからできなくて当たり前」ということを夫婦で共通理解しながら、わが家流を見つけていってほしいと思います。
- image by:Unsplash
- ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。