みなさんこんにちは。成績向上委員会のタイガー山中です。
私たちのように受験に携わっているものにとっては、毎年のことなんですが、「夏休みまであと○カ月!」 「入試まであと○カ月!」といった「~まで」が口癖になっています。受験生に響くのは「入試まで」なんですが、受験生の親に響いてほしいのはその前の「夏休みまで」です。
いつもお伝えしていますが、私は「受験は先行逃げ切りが勝ちパターン」だと考えています。なかには、「失敗続きで先行逃げ切りできないよ~」と嘆いているかたもいますが、これは勘違いです。
早いうちに「失敗」しておくべし
たしかに、合格圏内にも入っていて、ライバルよりも余裕をもって優位に進めていくことできるのが理想。でも、それができるのも一部の人だけでしょう。勉強のやりかたも変えてみたけど、うまくいかなかった。この失敗も先に経験しておくほうがいいです。
受験生の場合だと、10月ぐらいだと同じ失敗をしても時間的にも気持ち的にも厳しくなります。夏前に同じ失敗をしておくほうが、よほどいいわけです。先行して失敗する方が、次の一手にトライできます。だからこそ、「夏休みまであと○カ月!」と聞いたら、それまでに新しい一手を打ってほしいものです。
受験生に限った話ではありません。小学4年生、5年生、中学1年生、2年生も同じこと。いまが順調であれば、いまのままでいいです。「いまの勉強で手が一杯で、新しい一手を打てない」という状況だと、好転することを期待できません。
特に、注意したいのが「塾で基本を習ってきて、応用が宿題になる」というパターン。このパターンで多いのが、応用問題に時間がかかり、テスト対策ができないことです。いまの状況が当てはまるかたには残念ですが、成績は上がらないと断言できます。なぜなら、テスト対策をしていないわけですから。
テストの成績を上げたいのに、 テスト対策をしていない。これでは、いつもよりよい点が取れるわけありません。 たまたま点が取れたとしても、そのときだけで続かないでしょう。
では、どうしたらいいのか?応用問題に時間がかかること自体、疑問に思うべきです。なぜ、応用になると時間がかかるのでしょうか。「応用だから難しいはずだし、時間がかかるのは当然でしょ!」と考えるのは、間違いです。応用問題が解けるときって、時間かかりませんから。
基本問題ですらスラスラ解けない状態で、応用問題を取り組んでも解けるはずはありません。理解しようとして時間をかけることは、時間の無駄になります。
応用問題は、基本問題に+αの考えが加わりますので、手前で引っかかっていると全部を理解するまでに時間がかかります。しかも、理解しただけでは、テストでは解けるようにはなりません。時間をかけて勉強しても、点には結びつかないわけです。