生理を身近な存在に
生理を当たり前な存在として認識するために、学校に生理用品を配布する取り組みが実施されている自治体(城陽市)もあります。
自己申告制で生理用品を保健室までもらいに行かなければならなかったり、そもそも生理用品が保健室にあることを知らない生徒も多くいます。そういった生徒の抱える恥ずかしさを配慮し、ナプキンを保健室ではなくトイレに置く現場も増えてきているのです。
ですが、トイレに置くことで誰もがナプキンを持っていくことや、性教育を行っていない低学年への配慮が必要であることを理由に、保健室や職員室の設置を決める学校もあります。
ナプキンの設置場所についてはさまざまな意見があがっていますが、城陽市は「生理用品がトイレットペーパーのように『置かれているのが当たり前』という認識が広がっていない」と示しました。生理が当たり前の存在として認識されることで、安心して生理と向き合える人が増えることにつながります。
また2021年8月3日には、内閣府の男女共同参画が全国581の自治体が学校や役所で生理用品の無料配布などを実施、または検討していることを示しました。このことは、生理の貧困がより問題視されるとともに、今後の問題解決に向けての大きな第一歩となるでしょう。
自治体だけでなく一人一人が行動することも、生理の貧困の問題解決に向けて社会が動くきっかけとなります。特に生理のない人や男性は、生理について口を出してはいけないと思ってしまったり、どう行動すればいいのかわからない人も多いでしょう。
ですが大切な人だけでなく、身近にも生理で困っている人はいるかもしれません。恥ずかしがらずに「生理」という言葉を声に出してみたり、生理は当たり前のこと認識することだけでも、生理のある人にとって心地いい環境づくりにつながるのではないでしょうか。
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