こんにちは。韓国在住歴3年、日本語教師でライターのHAZUKIです。Webメディア「by them」で、韓国のいまを切り取り、生の情報をお届けしています。
韓国の街中には「PCバン」という、日本でいうインターネットカフェのような場所がたくさんあり、オンラインゲームやチャットをする人たちの多くが利用しています。
きょうは、ゲーム好きな韓国人の夫をもつ日本人の筆者が考える「日韓のゲーム文化の違い」についてお話します。
日本はゲーム機、韓国はPC
これには最初、カルチャーショックを受けました。日本ではいまだ専用のゲーム機器で遊ぶことが多いですよね。最近だったらNintendo Switchだったり、少し前だったらWiiだったり。
しかし韓国では、専用のゲーム機を使う人よりPCにゲームをダウンロードしたり、オンラインゲームにアクセスして楽しんでいる人の方が圧倒的に多いです。
韓国の多くの家庭では、小学生でも1人1台は“マイパソコン”を持っていて、勉強をしたりゲームをしたりしています。日常的にPCを使っている人が多いので、PCやそのほかの機器にもかなり慣れている様子です。特に男性は機械の使い方がよくわかっている人が多くいます。
でも、なぜ自分専用のPCがあるのに、わざわざ有料のPCバンを利用するのでしょう?
PCバンに行く理由を日本語教室の生徒さんに尋ねてみたところ、「PCバンのPCはネット速度がかなり早く、パソコンが何台も整備されているので、友だちと隣で一緒にプレイできるから」という答えが返ってきました。
ちなみにPCバンの利用料は、だいたい1時間1,000ウォン(約100円)前後で、筆者の職場のPCバンは500ウォン(約50円)です。昔は喫煙も可能で少し怖いイメージがあったのですが、現在はどこも全面禁煙でかなりクリーンです。
YouTubeで「韓国のPCバン文化」を紹介している動画があったので、よろしければご覧ください。ゲーム好きにはたまらない空間だと思いますよ!
- 韓国のPCバン文化を紹介しているYouTubeはこちら
「eスポーツ」は韓国で3番目に人気のスポーツ
韓国のテレビでは、ゴールデンタイムにeスポーツ(esports、エレクトロニック・スポーツの略で、コンピューターゲームやビデオゲームを使ったスポーツ競技)の大会の様子が放映されています。
最近は日本でも深夜にeスポーツの専門番組をやっているようですが、筆者が日本にいたころは、まだそこまで一般的ではなく、eスポーツに触れる機会がなかったので、韓国に移住後「ゲーム大会がテレビで放映されているなんて…!」と驚きました。
韓国では1999年にはじめて「eスポーツ」という言葉がメディアで使われ、2012年には「eスポーツ振興に関する法律」(略称eスポーツ法)が制定されるなど、随分前からeスポーツも立派なスポーツとして人々に認められています。15歳から29歳の若者の間で、サッカー,野球に次いで3番目に人気のスポーツであり、小学生が就きたい職業ではプロゲーマーが8位になっています(参考:4Gamer.net)。
韓国人は、ゲーマーは精神力、集中力、体力がかなり重要なスポーツだとわかっているので、ゲーマーという職業を軽く見る人はあまりいません。かなり注目されている種目なので、スポンサーも多くつきますし、選手が使用した椅子やイヤホン、キーボードなどは毎回人気商品になるのだそうです。
日本には世界を代表するゲーム会社があるにも関わらず、一般社団法人日本eスポーツ連合が設立されたのは2015年と韓国に遅れを取っており、eスポーツは韓国に比べるとあまり注目されていない印象ですが、韓国に来た際には、ぜひホテルのテレビでeスポーツの試合を一度見てみてください。結構面白いですよ。