20歳年上の夫と、高1マイペース息子と3人暮らしのアラフィフ主婦ライター、塩辛いか乃です。
20歳年上の夫については以前紹介させていただきましたが、その夫との間に生まれた息子は、こちらもユニークで話題に事欠きません。
個性的でマイペース街道を突き進む息子は、現在高校1年生。
とにかく好き嫌いがハッキリしていて、興味がないことは徹底的にスルーなため、悲しいことに学校のプリントや提出物はほぼスルー(涙)。
そもそも学校のように画一的な押し付けが嫌いなタイプで、集団に合わせるのも疲れてしまうため、学校というもの自体が好きじゃない界隈の息子。
一刻も早く家に帰りたいらしく、高校生になったいまでも爆速で帰宅するので、母のわたしは小学生から特に生活が変わらない状態。
そんな息子はこだわりも強めで、納得いかないことにはテコでも動かないので、めちゃくちゃ手がかかります。
けれどその分、自分の好きなことや主張はブレず、他人に流されることもないので、ときどき「おおぅ」と息子を誇らしく思うことも。
最近息子を見て「おおぅ」と思ったのは、わたしたちの世代にはなかったジェンダーレスとか多様性みたいなことを、意識することなくごく自然に実践しているなぁと感じたこと。
わたし自身、息子のことを「男の子だから強くなれ」とか「男の子のくせに」みたいな概念で育てたくなかったので、できるだけそういうことを言わずに育ててきたのですが…。
そのおかげか、もともとの性格のせいか、時代が変わったのかはわかりませんが、息子はわたしが想像している以上にフラットな視点でものごとを見ているなぁと思います。
いわゆる「女子っぽい」とされるものが好き
そもそも小さいころから息子は「女の子っぽいから」「男の子っぽいから」ということで何かを判断することがなかったように思います。わたしはわたしで、できるだけ息子の意見を尊重しようと思ってはいました。
そんな息子は小さいころ、ピンクが好きでした。
「男の子なのにピンクって変」とは言わずに、「ピンクが好きならそれもよし」とスイミングのゴーグルはピンクを購入。
でも当時のわたしは、お友達に「女の子っぽい」と言われたらどうしようと内心ヒヤヒヤしていました。結局、別に息子のゴーグルに注目する子もいなかったのですが。
小学生にあがるとき、「ランドセルもピンクがいい」と言ったときは、正直慌てました。
多感な時期を通り過ぎて6年生、12歳までピンクを貫けるかはかなり賭けだと思ったので、さすがにそれはちょっとわたしの勇気が出ず…。
ほかの候補をあげてみてと聞くと、ほとんどの男子が選ぶであろう「黒だの青だのの暗い色は嫌だ」との主張。
当時、シルバーのランドセルが出始めていたので、これならカッコいいかなと薦めましたが、息子のおめがねには叶わず、5歳の息子が選んだのはキャメルにブルーのふちどりという、およそ幼稚園児ぽくない色合いをチョイス。
ネットオーダーで注文したのでできあがるまでヒヤヒヤでしたが、できあがってみたらものすごくオシャレな仕上がりでした。
わたしは色合わせのセンスが全くなくて、なかなか選べないのですが、息子が一瞬で決めたキャメルとブルーのランドセルのセンスのよさに「うちの子天才かも」と感動。親バカの極みですね。
わたしは自分の個性がハッキリしている割に、周りの目も気になる方なので、このときも「ひとりだけ明るい色で悪目立ちしないかなぁ」なんて思っていました。
けれど息子はまったく周りの目を気にしていなくて、ちょっと、いや、だいぶ尊敬。
その後、小学校低学年で視力が下がり、メガネデビューするときにも、フレーム選びで迷わず赤を選択。
ちょうどクラスでもメガネをかける子が増えてきた時期で、しかも女子に赤フレームが多かったため、これまた気になるわたしは、「女子とお揃いっぽくなるけど大丈夫?」と聞きました。
すると息子は「自分が好きなものだから、別に何言われても平気」とビシっと返答。母は折れるしかありません。
だからって、女子になりたいわけではない
そうやって、何かと「女子っぽい」とされるものが好きな息子。
けれど息子自身がものすごく女性っぽいとか、女の子になりたいかというと全くそうではなく、小さいころから趣味はワイルドすぎてわたしがついていけないほど。
1歳くらいで誰が教えたわけでもないのに車にはまり、そこから図鑑がボロボロになるまで『はたらくくるま』を暗記暗唱。
こういう趣味って、男の子に男の子っぽいとされるものを与えるから好きになるのかなと思っていましたが、そうではなくて「アンテナが立つ」んですね。
幼稚園時代からハマったのは恐竜。恐竜のDVDを見ていると、どうしても食うか食われるかの生々しいシーンなどが出てきてしまい、刺激が強いのではと思うのですが、そんなのおかまいなしでリアルな描写を好む息子。幼稚園から現在まで、毎年恐竜展に行っています。
小学校になると昆虫をとりまくってバッタだらけの虫かごを持ち帰ったり、昆虫同士が食い合うデスバトルのDVDを見ながらご飯を食べるはめになったりで…虫が苦手なわたしは鳥肌が立ちっぱなしな時期もありました。
危険生物が大好きで、毒ヘビにハチにクモに、毒がある生物に異常に詳しかったりと、「ザ・男子」とされるような趣味も持っています。
そんな息子を見ていると、そもそも趣味志向で「男っぽい」「女っぽい」と感じるわたし自身が古い人間なのかなぁとも思ってしまいますが、まぁ「性別による傾向」はありますよね。
だけど息子はそういう概念の壁があまりなくて、「自分は男だから男のものを身につけなくてはいけない」とか「自分の趣味は男っぽい」とかそういう感覚が薄いようです。