文筆家・編集者の服部みれいさん。詩の朗読や音楽の活動などにも活動の幅を広げる彼女が新しく始めたのが、メールマガジン「服部みれいの超ハイパー私的通信」です。
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本日はそんなメールマガジンから、本、音楽、映画、ドラマ、芝居、会ったひとなど、“最近見たもの聞いたこと”のおすすめを教えてくれるコーナーをご紹介します。
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『シン・ファイヤー』(稲垣えみ子、大原扁理=著 百万年書房=刊)
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いやー、おもしろかったです。一気に読んでしまいました。
ファイヤー(「FIRE」)とは、「Financial Independence, Retire Early」を略したことばで、「経済的自立と早期リタイア」のこと。
この本に書かれているのは、そちらの資産運用とかの方向ではない「シン」ファイヤーの話でした。
簡単にいえば、「お金の心配」からいかに自由になるか、ということだと思うのですが、アフロの元新聞記者・稲垣えみ子さん、隠居生活で知られる大原扁理さんの共著と言えばピンとくる方も多いですよね。
実際におふたりがどうやっていまの暮らしになっていったか(稲垣えみ子さんは2011年の原発事故後、冷蔵庫なし、ガスなし、風呂なし…の生活をしておられますし、大原扁理さんは年収90万円で生活するという本を出しておられ、隠居的な生活を送っているのが伺えます)、さらにはそうした暮らしをしてどう豊かになったかということについて、存分に語り合っておられます。
特に、稲垣えみ子さんのこのことばにはグッときました。
あと、福島の原発事故をきっかけに始めた超節電生活もすごく大きかった。原発のない生活ってどんなもんだろうと思って、エアコンとかテレビとか掃除機とか洗濯機とか、それまでずっと「無きゃ生きていけない」と思っていたものを恐る恐る手放していったんですけど、これがやってみたら案外なんとかなった。で、そのことが、どんな高価なものを買うことよりも、めちゃくちゃ解放感があったんですよ。無きゃ生きていけないと思ってたものが、無くても全然生きていける!ってその楽しさは、これまでまったく経験したことないような、爆発的なものだったんです。
『シン・ファイヤー』(稲垣えみ子、大原扁理=著 百万年書房=刊)より抜粋
そうして、えみ子さんは、「無い」ことのたのしさにどんどん気づいていかれ、「無い面白さ貯金」が自分のなかに溜まっていったから、「一生無職のままでも、大きく稼いでいけなくても、きっと手持ちのお金で楽しくやっていけると思えた。それが私のFIRE」だと、この本のなかでおっしゃっています。
もっと言ったら、経済合理性以外で自分を役立てることがあると実感できるとき、さらには他者に「親切」を巡らせていくことができるとき、人は本質的に安心できて元気でいられるし、巡り巡って、すこやかに生きていけるのかもなと感じます。
お金をどう稼ぐか、使うかについての価値観は2025年以降、ますます変わっていきそうです。
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