6歳差の姉弟を育てるママライター、EMIです。育児、介護に関するコラムを執筆しています。
最近、高齢者ドライバーによる運転事故をニュースで耳にすることが多くなりました。
このようなニュースを頻繁に聞くと「自分の親は大丈夫だろうか…」「運転免許を返納してほしいけど、どのように説得したらいいわからない…」など不安がよぎることはないでしょか?
万が一のことを考えて親に運転免許を自主返納してほしいけど、どう説得したらいいかわからないと悩んでいる人もいることでしょう。
高齢者ドライバーによる運転事故が多発していることを受けて、高齢者の運転免許自主返納が推奨され始めています。
しかし、一方で、田舎暮らしの高齢者は車がないと生活ができない人がほとんど。返納したくても、できない人が多いのが現状です。
高齢者ドライバーに運転免許返納を促すだけでなく、返納後生活に困らないように考えていく必要があるのです。
今回は、「高齢の親に運転への意識を変えてもらうために家族ができること」「運転免許返納後、どんなことに配慮したらいいのか」について考えました。
7割以上の人が「高齢の親に運転免許証を自主返納してほしい」
高齢者ドライバーによる交通事故が増えているなか、高齢の親を持つ子どもの多くは、親に運転免許を返納してほしいと考えているようです。
実際に民間会社が行った「親の運転免許証の自主返納」についてどう考えるかというアンケートでは、約7割以上の人が「自主返納してほしい」と回答しました。
そのなかには、「事故の加害者になる前に絶対に自主返納してほしい」と強く思っている人もいました。
また、「自主返納してほしい」に次いで多かったのが「どちらともいえない」という回答。
「交通の便が不便で、自家用車のみがライフライン」「農家で軽トラックが運転できないと出荷もできない。生活がかかっている」など親の生活を考えると一概に返納をすすめられない考えている人もいるようです。
免許返納のために家族ができることとは?
ご両親に運転免許返納をしてほしいと強く思っている方は、強制的に返納させるのではなく、きちんとご両親に納得してもらってから手続きを進めることをおすすめします。
その対策として、車を手放すことで得られるメリットを伝えると効果的です。
免許証を自主返納することで受けられる特典がある
意外と知らない方が多いようですが、運転免許を自主返納した人は、さまざまな特典を受けることができます。(参考:高齢運転者支援サイト)
特典の内容は、地域によって異なりますが、次のようなものがあります。
- 公共交通機関やタクシー料金の割引や利用券の交付
- 飲食代の割引
- スーパーなどでの買い物時の配送料割引
- レジャー施設での割引
- 銀行の預金金利が高くなる
ご両親が住んでいる地域の特典を、一緒に確認してみてはいかがでしょうか。
車にかかるコストを伝える
車を持つと何かと維持費がかかります。ガソリン代、車検代、保険料、駐車場代…万が一故障した場合は、修理費もかかってしまいます。
まずは、車1台を維持するのに1年間でそのくらいの費用がかかるのか算出してみましょう。
そして、車を手放すことでどのくらい費用が浮くのか具体的な数字で示すと説得力が増します。
車を手放すことで、浮いたお金を旅行や自分の趣味にあてたり、今後介護が必要になった時の費用に充てることができると提案してみると、返納について少しでも前向きに考えてくれるかもしれません。
私の母も、認知症になる前まで車の運転していました。
私の母が運転をやめたのは、車が故障したのがきっかけでした。修理費用や新しく車を購入したときの費用と、公共機関やタクシーなどを利用した場合の費用を比較した結果、母は車を手放すことを決意したのです。
いま考えたら、早めに車を手放しておいてよかったと思っています。
私の母は、車を手放した後、認知症になりました。認知症を発症した後も気づかずに運転をしていたら…と考えると恐ろしくなります。
事故の現状を伝える
冒頭でもお伝えしましたが、最近は毎日のように高齢者ドライバーによる交通事故が多発しています。
もっとも注目された高齢者ドライバーの交通事故といえば、「池袋暴走事件」を思い浮かべる人が多のではないでしょうか。
万が一、交通事故を起こした場合、本人だけではなく、家族にも大きな影響を及ぼすことをきっちりと伝え現状を理解してもらいましょう。