「優しい人」と聞いた時にね、皆さんはどんな人を思い浮かべるでしょうか?
いつもニコニコ穏やかな人かな。親切に世話を焼いてくれる人かな。
きっと、そんな人が思い浮かぶんじゃないかなと思うのですが、僕はちょっと違って……。
本当に優しい人って『少し厳しめな人』という印象があるんです。
本当に優しい人は、どんな人か?

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大切な人のことを本気で考えられる人。相手のことを真剣に心配できる人。
そういう人は、ちゃんと相手のことを叱ることができるし、厳しいことも言えます。
まあ、ここがちょっと難しいんですけどね。だって、それを相手に理解してもらえるかは別の問題だし。
相手との信頼関係が築けていないと成り立たないし。相手が厳しいことを受け入れることができなければいけないし。
「うるさい人」「面倒くさい人」「嫌い」という印象だけを持たれてしまうかもしれない。せっかく相手のために言ったのにねえ。相手のためを思ってやったことなのにねえ。
そんな経験は皆さんにもあるだろうし、世の中では日常茶飯事でしょう。
だからね、だからね。
世の中で「優しい」と言われる人は、本当に優しいわけではないと僕は思っているんです(なんと!!)。
仕事に遅刻してきても「大丈夫だよ」と、笑って許してくれたり(もしかしたら頭に血が上ってるかもね)。
失礼なことをされても「いいよいいよ」と気にしないでいてくれる(いやいや、ホント?怒ってるんじゃないの?)。
ミスしても「構わないよ。代わりにやっておくから」とフォローしてくれる(腹の中では舌打ちしてるかもしれないしね)。
一見、穏やかで優しい人。それ、本当かな?
腹の中では、「使えねーな」と思っているかもしれません。「今後、こいつは信用しないでおこう」と考えている可能性だってあります。単に、あなたには「初めから期待していなかっただけ」かもしれないしね。
だけど多くの人は、そんな想像はしないんです。「あの人、優しい!」と単純に思ってしまう。
みんな、優しさに飢えてるから「自分がかけてほしい言葉」や「やってほしいこと」をしてくれる人を優しいと思ってしまう。
ヤバい!叱られる!!と思っている時に、「まあまあ、大丈夫だよ」と笑って許してもらえれば確かに嬉しい。安心してその人のことを好きになっちゃうかもしれません。
けれど、そんな時は自分で自分をいさめた方がいい。その「いいよいいよ」を信用してはいけません。
あなたがやるべきことはひとつです。
「次は失敗しないように気をつけよう」「ちゃんと改善して、次に臨もう」「いつもひと言多くて失敗するから、口にきき方に気を付けよう」と、誰に言われなくても自分で気付いて改善する必要があります。
……なーんて書いたけど、実際多くの人はそれができないんですよ。自分で気付いてできちゃってれば、世話ないです。
できないから、ちゃんと叱ってくれて「直さなきゃ」と本気で思わせてくれる人が必要なんです。
だけどそんな人、最近は減ってますね。「いいよいいよ」で済ませてくれる人が増えました。
だからみんな、「あ、大丈夫だったんだ。よかった~!」と安心してしまう。それで、成長するきっかけを失っていく……。


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