さてあなたは、自分のことを幸せだと思いますでしょうか?または恵まれた人生を、生きていると思いますでしょうか?
この質問にたいして、こう答える人がいます。
「いや、でも自分より、あの友達の方が幸せそうだ…!」「あの人の方が恵まれてる…。どうして自分はこんな微妙なんだ…!」もしあなたの答えもこのような形でしたら、今回の話が参考になると思います。
カリフォルニアに住むことは幸せなのか
実はテキサス大学の心理学者デビット・シュケイドは、こんな実験を行いました。
彼はアメリカに住む人たちに「カリフォルニアに住む人たちは幸せだと思いますか?」と尋ね、さらに回答者自身の幸福度も点数で表してもらいました。ここで「カリフォルニア」といえば温暖な気候で海にも面しており、大半のアメリカ人が「穏やかで過ごしやすい」というイメージを抱く地域。
するとやはり、多くの人たちが「カリフォルニアは、あれだけいい場所なんだから、住んでる人はみんなハッピーに違いない」と予想しました。そして同時に「カリフォルニアの人々に比べれば自分たちは全然幸せではない」とも答えたのです。
そしてシュケイドは、その後に実際カリフォルニアに向かい、今度はカリフォルニアの人々にも「自分たちはどれだけ幸せですか?」という質問をしました。すごい行動力です。
するとその結果。カリフォルニアの人たちの幸福度は、それ以外の地域の人と「違いがなかった」のです。すなわち、カリフォルニアに住んでいるからと言って絶対的に幸せではない、ということが分かったわけです。
これは日本でもいえることでしょう。
例えば地方に住んでいる人は、「東京に住んでいる人は幸せだろう」。平屋に住んでいる人は、「良いマンションに住んでいる人は幸せだろう」
なんて思うことも多いものです。
しかし、実験からもわかるように「幸せだろう」と思う相手の生活を実際にしてみると、実は「それほどでもない」ということが多いのです。
隣の芝生は青い?
実際、人間には「隣の芝生は青い」という心理がります。他人のことばかり、良い状態であるかのように思えて来てしまう心理のことを言います。でもこういう考えの人が、満足することはありません。
自分の家のほうが庭が小さい、背が低い、収入が低い、あの人のほうが良い相手を見つけている、いい学校に入っている、などなど…。それこそ「相手の方がいい面」が、ゼロになることはないのです。
すなわちこの「自分には○○がない」「相手の方が△△が上だ」という思考が続くと、ネガティブな考えにハマってしまい、がんじがらめになってしまいます。
重要なのは、良いところを見つけること
重要なのは「ないところ」ではなく、自分の「良いところ、優れているところ」は何か、と探すことです。例えば「自分のほうが勉強ができる」、「良い地域に住んでいる」、「時間を自由に使える」など、何でも構いません。
悪いところは目につくものですが、それだけで終わるのではなく、必ず「自分のいいところ」にも目を留めることが大切なのです。相手のいいところばかりに目を向けすぎると、「比較だけの人生」になってしまいます。
もし、お金だけの観点で「年収が高くないと幸せになれない」、「自分より年収が高い人がいたら、それと比較してしまう」、なんて考えてしまうことがあれば…。
大切なのは、幸せの基準を「比較」によって決めないことです。
すべては、ものの見方次第。他人と比較し、うらやむことから少し視点を変えて、自分の良いところ、やるべきことを見つけ、実行してみませんか?
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