DVかな?と思ったら
緊急事態宣言の真っ只中に、芸能人である夫が妻への暴力で逮捕された事件は記憶に新しい方も多いのではないでしょうか。マスコミの取材から、妻は度重なる言葉の暴力や生活費用を打ち切るといった脅迫など、精神的暴力被害を受けていた実態が判明しました。
この「コロナ疲れ」の状況で家庭内環境が悪化し「あれ、この展開ってもしかしたらDVかも…」と感じた場合、これ以上状況を悪化させないためにもコミュニケーションについて話し合ったり、DVレベルの確認をするのはいかがでしょうか。
尊重し合うコミュニケーション作り
関係修復策として「互いを尊重する会話」を心がけてみましょう。これはDVを未然に防ぐ効果があると千葉市の男女共同参画課が紹介しています。
DVの根底には加害者が被害者を尊重していないケースがみられ、その状況を作らないためにも「夫婦尊重」や「相手への思いやり」は大事になってきます。
もちろん、いきなり「いまから私、相手をなるべく尊敬する!」と豪語してもコミュニケーションは取れないので、少しギクシャクした関係が続いているカップルは「お互いを尊重する会話を心がけよう」と夫婦会議を開き、改めて思いやりと互いの違いを受け入れる気持ちを確認し合ってはいかがでしょうか。
DVのサイクルに陥っていないか
アメリカの心理学者レノア・ウォーカーは、DVは「緊張期」→「爆発期」→「ハネムーン期」のサイクルを繰り返す特徴があると理論づけています。
緊張期には、小さな暴力や精神的な攻撃を。爆発期では加害者が怒りを爆発できず激しい感情と暴力が爆発。そして最後にハネムーン期には加害者に謝ったり、許しを乞う行動をとる傾向にあります。このハネムーン期で「今回だけの喧嘩かも…」と思い直す被害者は今後に期待を抱くケースが多いのも研究結果で明らかに。
パートナーの行動が「DVのサイクル」に当てはまっていたら、一度行政のヘルプセンターへ相談を持ちかけてみるのもよいでしょう。誰かに相談することで、心の荷がおりたり、専門家から事態が悪化する前に有益なアドバイスをもらえるかもしれません。
また、DV被害者の支援活動を行うNPO団体「NPO法人女性ネットSaya-Saya.」がDVのチェックリストをサイト上で公開しています。不安を感じたら重症度合いを一度リストで確認するのもよい方法といえるでしょう。