「私にしかできないこと」以外は頼る
次に、仕事と家事の両立についてお話します。「両立に悩んだことはない」といったら嘘になりますね。私も、バランスには常に悩んでいます。
ただ基本的に、仕事でも家庭でも、私じゃなくてもいいものは私がやらなくてもいいものと考えています。料理を作る、掃除をする…は基本私でなくても、誰がやってもいっしょだと思っています(ちなみにこれは私のレベルの問題に起因するのですが、私の場合、むしろ料理と掃除は上手な人がやった方が結果はいいのです)。
逆に私にとって、料理をいっしょに食べる、家族と話す、は私がやる意味があること。なので、私がやることが価値になることとならないことを基準に、手を抜いていいものと悪いものを判断しています。
結果、たとえば家庭において、私じゃなくても夫や家事代行サービスがやってもいいと思うことは結構あり、私の家庭内作業における役割はかなり最小になっています。
家庭内作業の役割が最小でも、私のなかで家事において手を抜いている気持ちはありません。なぜなら、誰かがやってくれているから。ですから、気持ち的にも楽です。
もちろん、私が手を抜いていいと判断した結果、家族の誰かにしわ寄せがいったり、質が落ちたりというのは私の責任。そこを察して、「じゃ、私がこれやりましょうか」と提案する方が、私は好きです。
頑張りすぎが、逆に迷惑になることも
一方で、よく見かけるのが「これは、絶対私しかできないもの」と勝手に思い込んでいるパターン。それによって、自分が交通渋滞を作り、人に迷惑をかけているという場合もあります。
子育てでのあるあるといえば母乳育児ですね。「絶対私の母乳じゃないと」と妻が勝手に思い込むがために、妻が出かけたときに子どもがぐずっても夫が哺乳瓶でミルクをあげられないパターン。
子どもが母乳しか受け付けないと思っていて、事前準備(搾乳など)もしないのなら、迷惑かかるし出かけないという判断がベストですよね。でもこれって、子育てとほかのものが両立できないというジレンマに陥る原因にもなります。
「本当に自分ができることに制限があるとしたら何がしたいですか?」この問いの答えがそのまま、優先順位になると思います。あとは自分じゃない人に任せる。そして、頼る。誰もひとりでは生きていけないですし、お願いすることは悪いことではないですよ。
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