いったんリラックスしてみる
集中力は持続しない。だから集中をいったん意図的に切ってリラックスし、そしてまた集中のスイッチを入れる。これが集中力を制する(コントロールする)ということなのです。上手にリラックスするためには、頭のなかをいったん空っぽにすることが効果的です。
集中力が低くなってきたなと思ったら、作業の手を止めて、大きく深呼吸する。吐く息といっしょに、頭のなかのごちゃごちゃしたものを吐き出すことをイメージしてみるといいでしょう。
あるいは、肩や背中や手や足などに入っている力を抜くために、その部分に「疲労の塊」のようなものがあると想像して、それが溶けて足の裏から流れ出すようにイメージします。頭のなかを空っぽにするためには、窓の外の空をぼーっと眺めてみるのもいいです。
そのとき、「空は青いな~」「雲が浮かんでいるな~」といったように、見えた風景をひとりごとのように頭のなかでつぶやくのもオススメです。
このようにしていったんリラックスしたら、再び集中のスイッチを入れるわけですが、そのときのコツは、これから何に集中するかを自分自身に宣言することです。
たとえば、「これから30分、この資料づくりに集中する」「これから30分、この本を読んで理解することに集中する」といったように、集中する対象を具体的にすることで、集中しやすくなります。
「集中力」と「モチベーション」の関係性
こうやって「集中力」のことを考えていて、ふと思いついたことがあります。「集中力」と「モチベーション」ってよく似ているな、と。どちらも長続きしませんし、高くなったり低くなったり波があります。
「モチベーション」が低くなっているときは、目の前のやるべきことに集中できなくなっています。逆もまたしかりで、集中できないときにはモチベーションも低くなっているような気がします。
そこで次のように考えました。モチベーションをコントロールするためには、集中力をコントロールすればいいのではないか。「モチベーションを上げよう」とするのは漠然としていて難しいですが、「集中力を高めよう」とするのは、前述の通りのやりかたをすればある程度は可能です。慣れて使いこなせるようになると、もっと楽に、自在に集中のオンオフができるようになります。
集中力が途切れる要因として「暑さ」「疲労の蓄積」「マンネリ化」「休憩」などがあると申しましたが、これらもモチベーション低下の原因となります。ですので、これらの対策を講じることも、落ちたモチベーションを上げることに役立つでしょう。
そもそも「集中力」「モチベーション」とわけて考える必要はなくて、目の前のやるべきことをしっかりやることができればいいわけですからね。「集中力を制する者は仕事を制す」この言葉をぜひ頭に刻んで、成果を上げていっていただきたいと思います。
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