私は某プロスポーツチームに対してメンタルトレーニングを行っていたのですが、メンタルトレーニングでは、試合の勝敗を左右する大きな要因として「集中力」を重要視しています。トップレベルになればなるほど実力の差はなく、そんななかで勝敗がつくのは、相手よりもどれだけ集中できたかにかかっているのです。
格下のチーム(選手)が格上を相手に勝利することがたまにありますが、それも肝心な場面で集中できたかどうかが影響しています。まさに「集中力を制する者は試合を制す」です。
ところで、集中力の重要性は、スポーツに限らず「仕事」にも当てはまります。そこできょうは「集中力」についてお話ししていきたいと思います。
集中力を制する者は仕事を制す?
たとえば、何かミスをするのも集中力が欠けているときの場合が多いですし、仕事の効率が悪いとき、アウトプットの完成度が低いとき…といったような、多くの場合も集中力の低下が影響しています(もちろん経験不足や能力不足といった要因もありますが…)。
つまり、「集中力を制する者は仕事を制す」ということもいえるわけです。このように、「集中力」は私たち人間が何かをするにあたってとても重要なものです。では、どうすれば「集中力を制する」ことができるようになるのでしょうか?
集中力は、持続しない?
大事なポイントは、「集中力は長続きしないものだ」ということです。これはトップレベルのアスリートにもいえること。どんな人であっても、集中力を長く維持するのは難しいものです。
特に、集中力が途切れる要因としては、「暑さ」「疲労の蓄積」「マンネリ化」「休憩」などがあります。気温が高くなったり、疲労がたまったりしたときは、どうしても集中力が低下します。
また、同じことの繰り返しで刺激がないときも集中力は低下しますし、いったん休憩したとき(スポーツの試合ではタイムアウトやハーフタイム)にも集中は途切れるので、再び活動(プレイ)を再開するときには集中力を高めることが必要となります。
このように、「集中力は持続しない」という前提で考えることが「集中力を制する」ためには大切です。