作成のときのポイント
では、実際に「婚前契約」を作成する際は何に注意をしたらよいでしょうか。ベリーベスト法律相談所の公式HPによると
- 夫婦財産契約は婚姻届の前に登記する
- 契約内容を登記する必要がある
- 契約内容は変更できない
上記3点に注意する必要があるといいます。
これを見て、筆者は正直「その都度契約内容を変更できないのは少し息が詰まるかも…」と感じてしまいました。極端な例ですが「年に数回ある記念日を必ず夫婦で過ごす」と取り決めた夫婦のどちらかが単身赴任で海外に行ったとして、記念日のたびに毎回帰国するというのはあまり現実的ではありませんよね。
個人的には「浮気や不貞行為はしない」など、必要最低限かつ今後変わる可能性の低いもののみ契約するというかたちが、ベストかなと思いました。ちなみに、実際に「作成した」というかたがたからは、「ラブラブなときに作成したほうがいい」とのアドバイスが多かったのが印象的です。
実際どうよ?「婚前契約」
「婚前契約」が話題になり始めたころは、「ちょっと縛られる感がある」「婚前契約まで結ばないと成り立たない夫婦ってどうなんだろう」「冷たい感じ」「夫になる人は渋々了承しているような…」など、割と否定的な意見が多いイメージ。
しかしトレンドにあがるころには「トラブルを回避できるならアリ」「婚姻は契約なので感情のみでするべきものではない」「具体的に生活を思い描けるだろうし、いいと思う」「ないに越したことはないけど、ルールを決めておいたほうが割り切れる」など肯定的な意見が圧倒的に多くなっています。
「契約」と聞くとなんだか冷たい印象を抱いてしまいますが、「今後ふたりでどうなっていきたいのか」「何をされると悲しい気持ちになるのか」など、いつまでも仲良く支え合えるための話し合いのきっかけになるはず。それはきっと、ふたりの関係をよりよいものにしてくれると思います。
そしてもしどちらか片方がそれを望んだときにもう片方が拒否をするのであれば、今後も話し合いができないのでは…という見極めもできるでしょう。契約を結んだほうがいいのか、結ばないほうがいいのか一概にはいえませんが、まずは軽い気持ちで話し合ってみるのもよいのではないでしょうか。
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