「毎日があっという間に過ぎていく」
そんな日々を送っている共働き夫婦は少なくありません。仕事を終えて帰宅すれば、すぐに家事や育児の時間。
心も体もクタクタな中、「また今日も私ばっかりやってる気がする…」と感じたことはありませんか?
今回は、株式会社MEMOCOとゼロリノベが男女1111名を対象に行ったアンケート調査をもとに、「共働き夫婦の家事分担のリアル」を紐解いていきます。
多くの家庭が直面している、分担のあり方や不満、ストレスの原因について、共感を軸に深掘りしていきます。
家事の担当割合が「自分9割」と感じているかたが多数

image by:PR TIMES
回答者が感じている、家事の自分の担当割合で最も多かったのは「9割」(約19%)、次いで「8割」(約17%)という結果でした。
「8〜9割を自分がやっている」と感じている人が最も多いというのは、少し驚きの結果かもしれません。
「私がやらなきゃ回らない」という無言のプレッシャーが、夫婦のどちらかに偏っている様子が浮かび上がってきます。
約8割の夫婦が曖昧になっている家事の分担方法

image by:PR TIMES
「家事の分担方法を具体的に決めている?」という問いに対し、「決めている」と答えたのは約21%にとどまりました。
つまり、約8割の家庭がなんとなくの分担、いわば「自然発生的な役割分担」で成り立っているのです。
この“曖昧さ”が後述するストレスや不満につながっているのかもしれません。
どのように分担を決めている?

image by:Shutterstock.com
家事の分担を決めている家庭では、さまざまなスタイルが見られました。共通していたのは、「平等」よりも「合理性・現実性」を重視している点です。
実際にどのように分担しているのか聞いてみたところ、以下のような意見が集まりました。
- 「掃除と洗濯は自分、他は妻がやる」(男性 30代)
- 「曜日と時間によって担当を決めるようにしている」(男性 40代)
- 「それぞれが得意でやりやすいものを行う」(女性 50代)
- 「出勤時間と帰宅時間に合わせて、それぞれ行いやすい家事を分担制にしている」(女性 40代)
- 「自分がパートで時間があるので家事の割合を多くしている」(女性 30代)
状況やライフスタイルに応じて、無理のない分担を実現している家庭も存在しています。
とはいえ、これはあくまで“決めている”2割の中での話。残る8割では明確な線引きがないまま、どちらかの負担が偏っている可能性も…。
約4割がパートナーに対して不満やストレスを感じている

image by:PR TIMES
「家事の方法や分担について、パートナーに不満やストレスを感じている?」という質問に対し、約41%が「感じている」と回答しています。
具体的なコメントには、思わず胸が痛くなるような声が並びました。
- 「夫婦間での家事の分担割合が違いすぎる」(女性 30代)
- 「お互い働いているのに私ばかり家事をしている。夫はほとんどやらないのでストレスが溜まる」(女性 40代)
- 「やってくれることは多いが、やり方や細かさが合わない」(女性 30代)
- 「言わないとやらない、やってもクオリティが低い。指摘すると不機嫌になる」(女性 50代)
- 「言った事はしぶしぶやってくれるが、それ以外はやってくれない。自分の家の家事なのに何かするたびに恩着せがましく言ってくる」(女性 40代)
- 「面倒な事をサラッとこちらに投げてくる」(男性 30代)
- 「頼み事ははっきり言ってほしい」(男性 50代)
女性からの不満が特に多い一方で、男性からも「頼みたいならはっきり言ってほしい」「分担が曖昧で困る」といった声が見られ、お互いの“見えないストレス”が存在していることがわかります。
家の構造や設備がストレスの引き金に?

image by:PR TIMES
「家事をする際に家の中でストレスを感じるポイントがある?」と聞いた調査によると、約56%のかたが「ある」と回答しています。
一体どのようなポイントでストレスを感じているのでしょうか?
- 「キッチンが狭いため2人同時にキッチンに立って作業をするのが大変なこと。それを理由にあまり手伝ってくれない」(女性 50代)
- 「水まわりが古いので、掃除をしても完全にはキレイにならずストレス」(女性 50代)
- 「動線に物を置きたくないのに、夫婦間で家具の配置の意見があわない」(女性 40代)
- 「ベランダの洗濯物を干せるスペースが狭い」(女性 30代)
- 「少しの段差などがあるので動線は悪くないのに地味にストレス」(女性 30代)
キッチンやベランダなどのスペースが狭いことから、家事のやりづらさを感じ、ストレスになっているかたが多いことがわかりました。
そのほかにも、夫婦間の意見の不一致から発生する部屋の動線の使いづらさなども声があがっています。
物理的な不便さが精神的なストレスに直結していることがうかがえますよね。
家事ストレスを軽減するための5つの工夫

image by:PR TIMES
家事の中で、ストレスを感じてしまうのであれば、解決法を見つけたいところです。
そんな家事ストレスとはどのように向き合えっていけばよいのでしょうか?
アンケートに寄せられた声をもとに、実際に行われている工夫を厳選してご紹介します。
収納力の高い小物をたくさん使う(女性 30代)
ただ引き出しやクローゼットに物をしまうだけでは、もったいない。
小物整理やストック収納には収納グッズを使用することで収納力がアップし、部屋も片付きますよね。
使う場所ごとに収納を分け、動線を短縮することで、「整理整頓しやすくなり、片付けが楽になった」という声が多く見られました。
好きな道具をしっかり揃えておくこと(女性 20代)
家事へのモチベーションアップのためにも、使うたびに気分が上がるようなお気に入りの道具を活用するのも一つのポイント。
「好きな道具があると、家事も前向きに取り組める」といった声も実際にあがっています。
断捨離をこまめにする(女性 50代)

image by:Shutterstock.com
断捨離をして物を減らせれば掃除の手間も減り、気持ちにも余裕が生まれることでしょう。
“物を減らす=ストレスも減る”という、ミニマリスト思考を意識しているかたも多いようです。
部屋のつくり(動線部分)を広くした(男性 60代以上)
キッチンや洗面所などを中心に動きやすいよう整理整頓してみてはどうでしょうか?
そもそも家を建てる際にはすでに、動線を意識した間取り設計をしているかたもいました。
「水回りをまとめたら家事の効率が格段に上がった」という意見も実際に集まっています。
苦手な家事は家電に頼る(女性 20代)

image by:Shutterstock.com
苦手な家事は、家電に頼ってしまうのも一つの効率的な方法といえるでしょう。
ロボット掃除機や乾燥機付き洗濯機、食洗機などの時短家電を積極的に導入してみてはいかがでしょう?
家事の負担を減らすだけでなく、パートナーとの摩擦を避ける効果もありますよ。
「できないことは、プロや機械に任せる」という柔軟な姿勢が評価されています。
今回の調査では、共働き夫婦の約9割が家事を何らかの形で分担しているという結果が出ました。しかし、分担の方法や不公平感については、まだまだ課題が多いことが浮き彫りになっています。
- 家事の担当割合に差がある
- 家事のやり方やクオリティが合わない
- 感謝の言葉がなくストレスが溜まっている
これらの不満は、「やってるのに伝わらない」「わかってもらえない」と感じる気持ちの積み重ねなのかもしれません。
そして、家の構造や設備も家事ストレスに大きく影響することがわかりました。
動線を整えたり、家電を取り入れたり、“仕組み”で楽をすることもひとつの手段です。
家事は誰かがやるべき“タスク”ではなく、2人で築く“暮らし”の一部。その意識を持つことこそが、すれ違いを防ぎ、心地よい生活への第一歩になるのではないでしょうか。
- source:PR TIMES
- image by:Unsplash
- ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。