生きていくうえで、新しいことにチャレンジする時や新しい環境に足を踏み入れる機会がたくさんありますよね。そんな時、あなたはどのような思いに駆られますか?ワクワク?それとも不安な気持ち?
メルマガ『小野寺S一貴 龍神の胸の内【プレミアム】』の著者である小野寺S一貴さんが問いかけているのは、新しいことにチャレンジする時「ワクワク」する気持ちと「不安」な気持ち、どちらの方が大きいか?
そして、自身が感じる気持ちを踏まえ、どのような考え方をもって新しいことに挑むべきかお話してくれています。
新しいことにチャレンジする時、背中を教えくれる意外な考え方

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何か新しいことにチャレンジする時の心境について、「ワクワク」する気持ちと「不安」な気持ち、どちらの方が大きいでしょうか?
例えば……そうだな。新しい土地へ引っ越す時。新しい職場に移る時。やったことがないことにチャレンジする時。初めての人に会う時。
これまでそれぞれの人生を生きてきて、たくさんの「新しいこと」を経験してきたと思うんです。その時は、楽しみという気持ちと不安に感じる気持ちがどちらもあったでしょう。
で、その「どちらの方が強かったか」なんです。バランスは人それぞれだと想像するけど、これってその人の性格にもよると思うんですね。
新しいことは苦手で、その都度緊張するという人もいるだろうし。逆に楽しみの方が勝って、ほとんど不安を感じたことがないという人もいるしね。
どうしてこんなことを聞いたかというとね。僕は100%後者だったんです。
とにかく不安よりも、「ムフフフ、これから一体どんな楽しいことが起きるんだろう」と、ワクワクな気持ちが心を占めていた。で、それを不思議だとすら思っていなかったんです。ずっとね。
そもそも、みんなもそうだと思っていたんです(マジ)。これって若かったからなのか?それとも僕がただただ楽天家だったからなのか?
ただ今になって言えることは、「人はある程度、楽観的に考えられる人の方がうまくいくよ」ってこと。
僕にとって最初の新しいことへのチャレンジは、高校卒業と同時に東京の予備校に行ったことでした。今から30年以上も昔のことですね。
その当時、僕の高校で進学を目指す人は、ほぼ100%仙台の予備校に通う選択をしました。気仙沼は宮城県の北の端。仙台とは約100kmほど離れているので、言い方悪いけど田舎だったわけですね。
とはいえ、県内で浪人生活を送ろうと思うと、予備校があるのは仙台くらいしか選択肢がなかったわけで。結局はみんながそこへ行くことになる。実際にみんなに聞くと「仙台なら、高校の同級生もいっぱいいるから安心」ということだった。
一人だけで予備校へ通うことに不安だった。誰もいない土地で暮らすのが不安だった。初めての環境に知り合いがいないのは怖かった。だから、同じ県内で、他の友達も行くという予備校にしたんだと、そう教えてくれました。
それを聞いた時、僕は意味がわからなかったんですよね。最初に感じたのが「それじゃ、目的が違ってね?」だったのを今でも覚えています。
そのころの僕は医学部に入りたかったので、医学部を目指す上で一番いい選択肢を探したかった。で、医学部に行った先輩に聞いたところ、東京の予備校を教えてくれたんです。だから僕は東京へ出た。ただそれだけ、シンプルです。
別に友達と一緒にいたいわけではないし。浪人する目的を果たすのに最も適した選択をしようと思っただけのこと。まあ結局は、医学部には入れなかったんだけども…。
でもまあ、今ならなんとなくわかるんですよ。それまでしたことないこと、経験のないことに挑戦するのって勇気がいるもんね。目的がどうこう言われても、やっぱり不安を感じる人は感じるだろうし。
けれど僕はそれ以上に、「どんな楽しいことが待っているのか?」という、これまで経験したことがないことへのワクワクする気持ちが凄まじく大きかった。きっとそれがよかった。
たぶん当時も、未経験の怖さはあったと思うんです。知らない土地へ行く不安も。だけど僕には、それはほとんど感じないほど小さなことだったのと、もうひとつ、大きな信念があったからだと、今ならわかるんです。
それが『オレって運がいいから、だから絶対大丈夫』という「根拠のない自信」でした。はい、根拠はありません。何の根拠もありません。
だけど、いつも思っていたことがあった。それが「これまでもなんとかなってきた」という事実。だって無事に生きているでしょ?怪我したり、病気になったり、失敗して怒られたり、心配したり、困ったこともたくさんあったけど。それでも今、ちゃんと生きている。元気でいられる。
だからいつも思っていた。『オレは運がいいから大丈夫。これまでも何とかなってきたんだから』。
そんな思いが心を占めて、余計な不安や心配事は全然気にならなかった。それよりも、これから起きる楽しい出来事が楽しみでなりませんでした。
初めて予備校の寮に入った時に「おお、ここがこれからオレの場所か。いいねえ」と、小さなスペースに宇宙のような思いを馳せた。知らない町でどんな楽しいことが待っているか、すごくワクワクしていた。
これから一緒に暮らす(寮は4人部屋だった)同い年の人たちと初めて会った時も、「これまで知っていた地元の人とは違う感覚だ。それぞれ違っておもしろい」と、自分の生きてきた世界の狭さを感じると共に、広い世界に出た感覚に胸が躍りました。
何より、千葉に住み、東京へ通うという初めての体験に目を輝かせたものです。
この性格はその後も変わらずに、就職する時も、転職する時も、県議会議員に立候補した時も、同じでした。「次はどんな仕事が待っているのか?」「次の街はどんなところだろう?」
まあ、さすがに選挙に出た時はわからないことだらけで戸惑ったけど。それでも心の中には「なんとかなるべ」という思いがずっとありました。だからやり切れたとも思っています。
だからね。心配してもしなくても、起きうる現実が変わらないのであれば。心配よりも希望に胸を膨らませられる人の方が、心身ともに健全に生きられるよってこと。
どうせ同じことが起きるなら、ワクワクしながら挑んだ方がきっとうまくいくから。前向きに対処できるし、何より運だって味方してくれるんです。