夫婦関係において、「愛情」や「信頼」はもちろん大切ですが、その土台となるのが「日ごろのコミュニケーション」です。
ところが最近では、「言葉が足りない」「わかってもらえない」と感じている夫婦が増えているようです。
今回は、株式会社LIFRELLが運営するメディア「婚活パラダイス」が実施した調査をもとに、「夫婦仲がうまくいかない」と感じる既婚男女200名のリアルな声を紹介しながら、すれ違いの原因やその背景、そして改善のヒントについて考えてみたいと思います。
コミュニケーションは十分?「話せていない」夫婦が6割超

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まず驚くべきは、「夫婦間でコミュニケーションは十分とれていますか?」という質問に対して、「十分とれている」と答えたかたが、わずか4名(2%)しかいなかったという事実。
一方で、「あまりとれていない」「ほとんどとれていない」と回答したかたは112名(56%)にものぼり、多くの夫婦が会話不足を感じていることがわかりました。
会話が足りないことで起こるすれ違い

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「仕事や育児で忙しく、話す時間が取れない」「疲れていて会話が面倒になる」など、理由はさまざまですが、会話が減ると相手の気持ちがわからなくなり、小さな不満が積もりやすくなってしまいます。
このような“静かなすれ違い”が、夫婦関係をじわじわと冷やしているのかもしれません。
それでは、実際に「配偶者とのコミュニケーションで困っていることはありますか?」と聞いた調査結果を見てみましょう。
4位 話を聞いてもらえないと感じる(38票)
「話を聞いてくれてもらえない」と感じているかたも多い結果となりました。
うなずいていても目はスマホ、返事は曖昧…。そんな“聞いているフリ”が積み重なると、信頼が崩れていきます。
共感のない会話は「聞いてもらった」とは思えません。ただ聞くだけでなく、「わかるよ」「大変だったね」といった共感のひと言があるだけで、相手は救われるものです。
会話の中に、そうした思いやりの一言を添えるだけで、関係性が大きく変わることもあります。
3位 自分の意見を言いづらい(44票)
話すこと自体にストレスを感じ、「自分の意見を言いづらい」と感じているかたも少なくありません。
特に、自分の意見を伝えても「どうせ聞いてもらえない」「否定される」と思ってしまうと、どんどん話すことが億劫になってしまいます。
「大丈夫」と言いながら、本当は不満が溜まっている…。そんな“我慢型”の夫婦関係が多く見受けられました。
一方通行にならないように、お互いが話しやすい空気をつくることが、安心感につながるのです。
2位 会話の時間自体が足りない(47票)
次に多かったのは、そもそも「会話の時間自体が足りない」という声。
共働き世帯が増える中、夫婦がゆっくり話せる時間はどんどん減っています。
「子どもが寝てからやっと一息」「帰宅時間が合わない」「休日は別行動」など、すれ違いの生活リズムが原因で、日常の中で意識しないと会話の機会はすぐに失われてしまいます。
一緒にいる時間があっても、スマホを見ながらの“ながら会話”になっていないか、振り返ってみることも大切です。
1位 相手の言い分が理解できない/納得できない(63票)

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一番多かった悩みは、「相手の言い分が理解できない/納得できない」という声でした。
例えば、価値観や考え方の違いから「なぜそう思うのかがわからない」と感じ、話し合いが成立しないケースです。
自分の考えを通そうとするあまり、相手の立場や背景を受け止める余裕がなくなってしまうと、どちらかが傷つき、結果として関係にヒビが入ってしまいます。
持論の主張のしすぎや理解しようとする姿勢が欠けると、どんな話し合いもすれ違ってしまうのです。
話し合いができない夫婦たちの本音

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次に、「夫婦で話し合いをするとき、どのように感じますか?」という質問に対して届いた回答をご紹介。
夫婦間のコミュニケーションは大切ですが、いざ話し合いをしたとしても不満を感じているかたが多いことが明らかになっています。
5位 冷静に話し合えている(16票)
不満を抱えているかたが多い一方で、「冷静に話し合えている」と回答したのはわずか16名。
感情的になってしまうと、話し合いがますます過激になってしまい、夫婦仲が悪化する可能性も考えられます。
冷静さを保ちつつ、お互いの意見をきちんと伝え合える時間を作るのが大切ですが、この票の少なさから、いかに夫婦間の対話が難しいかを物語っています。
4位 相手の言う通りになってしまう(23票)

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話し合いの時間を作ったならば、お互いの考えをきちんと伝えたいところです。
ですが、23名のかたが「相手の言う通りになってしまう」と感じていることがわかりました。
どちらか一方が我慢をしてしまい、話し合いをしたとしても、ストレスを感じてしまう要因が改善されていないように考えられます。
3位 話し合い自体ほとんどない(47票)
そもそも「話し合い自体ほとんどない」と回答したかたが47名もいることが明らかになりました。
夫婦仲を改善するためには話し合いの機会を作りたいところですが、コミュニケーションの中で不満を感じてしまうと、話し合いをすること自体が億劫に感じてしまうのかもしれません。
1位 言い争いになりがち/自分ばかり我慢している(57票)
夫婦で話し合おうとすると、「言い争いになる」「結局自分が我慢する羽目になる」という声が最も多く寄せられました。
「どうせ私が折れるしかない」「話してもキレられるだけ」と、諦めにも似た感情が話し合いの機会を奪っているのかもしれません。
スキンシップの不満も夫婦仲に影を落とす

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夫婦仲において、「スキンシップ」も大切なコミュニケーションの一つですが、ここでも不満が目立ちました。
「やや不満」と「全く不満」を合わせると、全体の過半数(108名)に達します。
そして、「十分に満足している」と答えたかたは、たった6名にとどまっているのが現実です。
触れ合うことが減ると、心の距離もどんどん遠ざかってしまいます。意識的にスキンシップの時間を作ることで、関係性を見直すきっかけになるかもしれません。
離婚を「考えたことがある」人が約7割も

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「離婚を考えたことはありますか?」と聞いた調査では、「一度は離婚を考えた」(96名)「真剣に考えている」(40名)と回答したかたが合計で136名(68%)にまでのぼりました。
そして「全く考えたことがない」というかたはわずか26名。夫婦の関係に悩んでいるかたが、それだけ多いという現実が明らかになりました。
夫婦仲がよくないと感じてしまえば、日々のストレスや不満が感じやすくなり、“離婚”という最後の決断せざるを得ないかたが少ないのでしょう。
異性の“話し相手”を求める声も

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興味深いのは、「何でも話し合える異性の友だちについてどう思いますか?」と調査したところ、「作ってみたい」と回答したかたが132名と過半数を超えている点です。
「誰かに話を聞いてほしい」「夫婦では共有できない気持ちがある」といった思いが、異性の存在に救いを求めているのかもしれません。
まとめ
今回の調査を通して、夫婦仲が悪化する大きな要因が、「会話不足」「理解し合えないこと」「我慢の蓄積」であることが見えてきました。
話し合いができない、触れ合えない、心が離れていく。そんな悪循環の中でも、ほんの少しの変化や気づきが、大きな改善につながることもあります。
- 「おはよう」「ありがとう」といった一言も交わすようにする
- 相手の話をスマホを置いて真剣に聞く
- 1日5分でも“夫婦だけの時間”を確保する
小さな習慣の積み重ねが、心の距離を少しずつ縮めてくれるはずです。
もし今、パートナーとの関係に悩んでいるなら、まずは「話すこと」から始めてみませんか?夫婦の会話が増えることで、思いがけない変化が訪れるかもしれません。
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