こんばんは。いかがお過ごしですか?
今年の暑中シーズンは特に“深層の感情が露わになり集中力を向ける思考が変わるとき”。
「乙巳 2025年 × 癸未 7月」だからです。
あなたが未だ知らなかったあなた自身の深いところにある感情に気づいたり熱い情念を思い出すかもしれません。
内に秘めていた喜怒哀楽を改めて“観測”してみると、今後の展望を定める手がかりになります。
とはいえ、人間には「理性」が備わっていますし、誰かと関わりながら構成される社会活動の中では、現実生活の効率を考えてやむを得ず本音を無視するクセがついていたり確かな気分がどうかわからなかったり、また状況によってははっきりした感情を察してもオープンには曝けない場面もあるでしょう。
理性によって抑えこまれた感情はどこへゆき溜まるのか。それは、身体に現れます。
東洋医学では感情と臓器は密接な相関図が解かれ、たとえば、肝臓が弱ると怒りっぽくなりますし、怒り過ぎていると肝臓が病みます。
肺が弱ると悲しみに目を向けますし、悲しみ過ぎていると肺が病みます。
理性が先出る頭脳では確かな感情を受け止められなくても、身体は感情反応をダイレクトに知らせてくれているのです。
内臓の不調は自己判断しにくいので医療機関で検査を受けて確認することにはなりますが、まずは自分で日々、肉体との対話を通して感情をこまめに癒すことはできます。
セルフカウンセリングしていますか?

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整体やマッサージの施術でケアしてもらうのも効果的ですが、他人の手が触れると多少の気の濁りが混じりますし、まずは自分自身の手によってこまめに心身のカウンセリングをする、その精神衛生を保つのが健全そのもの。
休憩の合間や入浴中や就寝の前、自分自身の全身を順々ゆっくり手で撫でてみると、意外な箇所が痛みを訴えているかもしれませんし、優しくほぐされたがっていたりします。
痛みには「なぜ痛んでるの?」から患部に問いて訴えを聞いてあげてください。
あなたの身体の本音はあなたにしか聞けませんから、あなたがあなたの名カウンセラーとなるのです。
身体の本音 = 感情の本音
たとえ溢れ出てくるのが負の感情であっても全く構いません。その状況になれば誰だってそんな感情になります。
遠慮なく共感してあげてください。人は、傾聴してもらい共感されると自然に癒されるのです。
新しい転換前には古い名残として不安や恐怖がおぼろげに浮き出るものですし、以前には活躍してくれたそれらの感情に対しても無視せず円満な辞去をしてあげてください。
補足として…やけに首が痛い人は目上との関係での過度な否定感や、一人で責任を負い過ぎていたり、考え過ぎで頭が重くなっていたりします。
原因は過去からくるネガティブな思い込み。嫌な記憶にも必ず利点はありますから否定感をゆるめてあげると和らぎます。
また、その思い込み自体も決して悪いものではなく本人なりの賢さでもありますからそこに寄り添ってねぎらうこと。
やけに腰が痛い人は目下との関係での過度な緊迫感や、物申しを抑え過ぎていたり、怒りを腹に溜め過ぎていたりします。
原因は未来へのネガティブな思い込み。まだわからない先には無限の可能性があるのですから、緊迫感をゆるめてあげると和らぎます。
文句を言わずに耐えたのは、もしくはあえて文句を言ったのは、本人なりの期待でもありますからそこに寄り添っていたわること。
関節の痛みは自覚以上に緊張し過ぎていたり、足まわりの痛みは自覚以上に急ぎ過ぎていたり…など。
これらは一例でそれぞれ個別の事情もありますから必ずそうとは決めつけられませんし、他人の例や反応と同じかどうかなど比較する必要はありません。
セルフカウンセリングによって意外と心が静まり、体調が整い、自分に対する愛が深まったりするので、この暑中シーズンを機に、身体つまり感情との対話を丹念にしてみてはいかがでしょうか。
セルフカウンセリングのポイント
- 小さな気づきをスルーしない
- 静けさに浸る時間をもつ
- 自分の感性を信じる
- 痛みに共感してあげる
- 深い呼吸を心がける
どんな感情にも感謝と敬意を込めて寄り添えば、肉体はゆるまり、感情は癒され、そののち思考が整っていきます。
遠回りに見えるようでそれが最も速やかな手順、自然のリズム通りですからね。
最後に…心身をゆるめる大切さとして、『老子道徳経』の第76章をご紹介しておきます。
原文
人之生也柔弱、其死也堅強。
万物草木之生也柔脆、其死也枯槁。
故堅強者死之徒、柔弱者生之徒。
是以兵強則不勝、木強則折。
強大處下、柔弱處上。
現代語訳
人の体は生まれてきたとき弱々しくて柔らかいが、死ぬと固く強ばる。
万物草木も生まれてきたときは柔らかで脆いが、死ぬと固く干からびる。
ゆえに固く強ばっている方が死に近く、柔らかく弱々しい方が生に近い。
これを以て兵隊がいくら強くても勝てないし、木々も強固なだけでは折れる。
強く大きなものこそ下にあり、弱く柔らかいものこそが上にあるのです。
※『老子道徳経』とは
深層の感情が露わになる時節、自己対話の時間を確保するだけでも暑さ疲れに負けない心身の治療回復になると思います。
あなた様のハッピーをいつも応援しています!
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