パートナーとの未来を考え始めたとき、「結婚前に同棲すべきかどうか」は多くのカップルが直面する悩みではないでしょうか。
一緒に暮らすことで相手の本当の姿が見えてくる一方で、結婚のタイミングを逃してしまうのではないかという不安もあるかもしれません。
実は、既婚者の6割が「結婚前に同棲しておいた方が良い」と考えていることが、最新の調査で明らかになりました。
株式会社NEXERとDIAMOND DOT LABが既婚の男女300名を対象に実施したアンケートから、結婚前の同棲に対するリアルな本音が見えてきたのです。
実際に同棲を経験した人たちは何を感じ、同棲しなかった人たちは何を後悔しているのでしょうか。
結婚生活の「予行演習」ともいえる同棲について、既婚者たちの率直な意見を詳しく見ていきましょう。
3人に1人が経験している「結婚前の同棲」

image by:株式会社NEXERとDIAMOND DOT LABによる調査(via PR TIMES)
調査によると、33.7%の既婚者が結婚前に同棲を経験していることがわかりました。
つまり、約3組に1組のカップルが、結婚という大きな決断をする前に、一緒に暮らす時間を持っているのです。
同棲を選んだ理由として、多くの人がこんな声を寄せています。
- なんとなく私が居候のようになっていた(20代・女性)
- 結婚前提の付き合いのため(20代・男性)
- 結婚前に一緒に生活することで見えることがあると思ったため(価値観のすり合わせなど)(30代・女性)
- 結婚してから性格が変わりやすいと言われているから(30代・男性)
- 相手の生活に対する考えを知っておきたい、結婚後をイメージしたかったので(30代・女性)
- 生活のくせなどがわからないと結婚に踏み切れないため(30代・女性)
「結婚前提の付き合いのため」という20代男性の声からは、同棲が結婚への確かなステップとして位置づけられていることがわかります。
また、30代女性からは「結婚前に一緒に生活することで見えることがあると思ったため(価値観のすり合わせなど)」という慎重な意見も。
「生活のくせなどがわからないと結婚に踏み切れない」と語る女性もおり、同棲を通じて相手をより深く理解したいという真剣な思いが伝わってきます。
一方で、66.3%と過半数を占める「同棲していない」派の理由も多様です。
- 相手の親が了承してくれなかったから(30代・女性)
- 授かり婚だったから(30代・女性)
- 遠距離恋愛で、お互いに仕事があったから(30代・女性)
- 同棲しなくても信頼関係が十分に築けていた(30代・男性)
- 適当な物件がなかったから(30代・女性)
- 必要だと思わなかったし、同棲は結婚を遠ざけるイメージだから(40代・女性)
- それぞれ仕事場に近い場所に住んでいたので(40代・女性)
「相手の親が了承してくれなかった」という環境的な制約や、「授かり婚だった」「遠距離恋愛でお互いに仕事があった」といった物理的な事情を挙げる人がいる一方で、「同棲しなくても信頼関係が十分に築けていた」という30代男性の声も。
興味深いのは、「同棲は結婚を遠ざけるイメージだから」という40代女性の意見です。同棲することで関係が惰性になってしまうのではないか、という懸念を持つ人も少なくないようです。
約6割が「結婚前に同棲しておくべき」と回答

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同棲の経験有無にかかわらず、「結婚前に同棲しておいた方が良いと思うか」を尋ねたところ、合わせて約6割の人が肯定的な回答を示しました。
実際に同棲していなかった人の中にも、「しておいた方が良かった」と考える人が一定数いることがわかります。
「とても思う」と強く肯定する人たちの理由を見てみましょう。
- 同棲した途端家事を押し付けられることもあるだろうし、相手の普段の生活と自分の普段の生活、価値観が合っているのが確認するにこしたことは無いと思う(20代・女性)
- 生活の価値観が合わないと一緒に生活できない(20代・女性)
- いざ結婚して、「こんな面があったんだ」「生活習慣が合わない」などのズレがあるとマイナスになると思うので結婚前から知っていたほうが良いと思うため(30代・女性)
- お互いを知れるから(30代・男性)
20代女性からは「同棲した途端、家事を押し付けられることも」「価値観が合っているか確認するに越したことはない」といった切実な声が寄せられています。
30代女性も「いざ結婚してズレがあるとマイナスになる」「結婚前から知っていた方が良い」と、結婚後のギャップを避けることの重要性を強調しています。
「やや思う」と答えた人たちからも、こんな意見が挙がっています。
- できるならやっておいたほうがいいと思うから(20代・女性)
- 相手の内面をより深く知ることができる(30代・男性)
- 生活習慣や価値観の違いを知ることができるから(30代・男性)
- 籍を入れてしまうと、生活が合わなかった後が大変だから(40代・女性)
- お互いの生活のペースや考え方の違いなどがわかるから(40代・女性)
- 家事の分担が事前にシュミレーションできるから(40代・女性)
「籍を入れてしまうと、生活が合わなかった後が大変だから」という40代女性の言葉には、結婚という法的な契約を結ぶ前に、相性を確かめておくべきだという現実的な視点が表れています。
「家事の分担が事前にシミュレーションできるから」という声も、日常生活の具体的なイメージを持つことの大切さを物語っています。
一方で、同棲に否定的な意見にも耳を傾けてみましょう。
「あまり思わない」と答えた人たちの理由としては、「新婚の新鮮さがなくなりそう」「結婚してから初めての二人での生活も楽しい」といった、結婚という節目の特別感を大切にしたいという思いが見られます。
「同棲すると結婚のタイミングを逃しそう」「ダラダラと付き合うだけになり時間の無駄になりかねない」という意見からは、同棲が関係を停滞させるリスクへの懸念も読み取れます。
「まったく思わない」という人からは、「夫婦でもないのに一緒に住んでいるのはおかしい」という価値観の違いや、「別れる時に引っ越しが面倒」という実務的な理由も挙がっています。
同棲経験者の76.2%が「良かった」と実感

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実際に結婚前に同棲を経験した人のうち、76.2%もの人が「同棲しておいて良かった」と感じていることが明らかになりました。約8割の人が、同棲の価値を認めているという結果です。
具体的にどんな点が良かったのでしょうか。
- 相手の食生活を知れたこと。夜は500の缶ビールを2本飲む(20代・女性)
- 新婚生活に新鮮味はあまりなかったものの、結婚前に一緒に生活していたことで安心感もより芽生えたのと結婚後のギャップも全くなかったため(30代・女性)
- 生活に関して違う部分に対しても、事前に知っていたので受け入れやすかった(30代・女性)
- 家事を率先してやってくれたりすることが分かって安心した(30代・女性)
- 食や生活のリズムが合う人じゃないと長い結婚生活は無理だと思います(40代・女性)
- 自分と違う部分が許せるか判断できた(40代・女性)
- お互いの細かな生活のクセをつかめる。最初のうちに修正しないと、後からだと難しい(40代・女性)
20代女性は「相手の食生活を知れたこと。夜は500mlの缶ビールを2本飲むとか」と、日常の細かな習慣を知ることができた点を挙げています。
こうした小さな発見の積み重ねが、結婚生活への安心感につながるのでしょう。
30代女性からは「結婚前に一緒に生活していたことで安心感がより芽生えました」という声も。新鮮さよりも安心感を重視する考え方が伝わってきます。
「家事を率先してやってくれることがわかって安心した」という30代女性の言葉からは、家事分担という結婚生活の重要な要素を事前に確認できたことへの安堵が感じられます。
40代女性の「食や生活のリズムが合う人じゃないと、長い結婚生活は無理だと思います」という意見は、同棲を通じて得られる相性の確認が、将来の幸せな結婚生活の土台になることを示唆しています。
「お互いの細かな生活のクセをつかめる。最初のうちに修正しないと、後からだと難しい」という声からは、同棲が二人の生活をすり合わせる貴重な期間であるのだとうかがえます。
一方で、「良かったと思ったことがない」という23.8%の人たちの理由も見てみましょう。
- 同棲中も結婚後も、特に困ったことはないので(30代・女性)
- 特に嫌なことがなかったので(40代・男性)
- 私の場合は、同棲中は多少目をつぶっていた気になる性格があったが、結婚後、悪化して今相当苦労している。同棲中に別れておけばよかった(50代・女性)
多くは「特に困ったことはない」「嫌なことがなかった」という肯定的な理由でしたが、中には厳しい意見も。
50代女性は「同棲中は多少目をつぶっていた気になる性格があったが、結婚後悪化して今相当苦労している。同棲中に別れておけばよかった」と後悔を口にしています。
同棲していても、見えない面があることを示す貴重な証言といえるでしょう。
同棲しなかった人の17.6%が「しておけば良かった」と後悔

image by:株式会社NEXERとDIAMOND DOT LABによる調査(via PR TIMES)
結婚前に同棲をしなかった人のうち、17.6%が「同棲しておけば良かった」と後悔していることがわかりました。
約5人に1人が、同棲の価値を結婚後に実感しているのです。
後悔の理由として最も多かったのが「家事」に関するギャップです。
- 予想以上に相手の家事能力がないことが結婚してから分かったから(30代・女性)
- 実際に暮らしてみたら全然家事やらない人だった(30代・女性)
- 一緒に住むようになって相手の気になるクセやちょっとしたこだわりが見えてくるようになり、当初は結構なストレスを感じたからです(40代・男性)
- 家事を相手が全くやってくれなかったときに、同棲していればもっと役割分担ができていたのかなと思った(40代・女性)
- こんな人だったんだと、何度も思ったから。知ってたら結婚しなかったかも。(50代・女性)
- 互いの生活の様式やリズムを知っておけば喧嘩にならないから(50代・男性)
30代女性たちからは「予想以上に相手の家事能力がないことが結婚してからわかった」「実際に暮らしてみたら全然家事をやらない人だった」という切実な声が寄せられています。
40代男性は「相手の気になるクセやちょっとしたこだわりが当初は結構なストレスを感じた」と、日常生活の細かな部分での摩擦について語っています。
40代女性の「家事を相手が全くやってくれなかったとき、同棲していればもっと役割分担ができていたのかなと思った」という言葉には、事前の話し合いや調整の機会を逃したことへの悔恨がにじみます。
最も重い意見は、50代女性の「こんな人だったんだと、何度も思った。知ってたら結婚しなかったかも」という告白でしょう。結婚後に見えた相手の本当の姿に、深いショックを受けた様子が伝わってきます。
50代男性の「互いの生活の様式やリズムを知っておけば喧嘩にならない」という指摘は、同棲が夫婦喧嘩を未然に防ぐ効果も持つことを示唆しています。
72%が同棲中のプロポーズを「あり」と回答

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最後に、同棲中の部屋でのプロポーズについて尋ねたところ、72%もの人が「あり」と回答しました。
7割以上の人が、特別な場所やシチュエーションよりも、日常の延長線上にあるプロポーズを受け入れているのです。
「あり」と答えた人たちの理由を見てみましょう。
- 結構みんな、しっかりしたプロポーズをしていなく、さらっと言う人が多いらしいから(20代・女性)
- どこでしてもいい(20代・女性)
- 本人達がいいならどこでも良いと思う(20代・女性)
- 場所問わず、気持ちを伝えてくれること自体が嬉しいと思うため(30代・女性)
- 同棲イコール結婚するという意味だと思うから(30代・女性)
- 場所は関係ない。気持ちだと思う(30代・女性)
- 別に私は気にしない。それよりも、それ以降の行動がどうか、それまでの関係性で部屋の中も候補の1つになりえると思う(30代・女性)
20代女性からは「しっかりしたプロポーズをしていなくて、さらっと言う人が多いらしいから」という、現代のプロポーズのリアルな実態が聞かれます。
「どこでしてもいい」「本人たちがいいならどこでも良い」という声からは、形式よりも気持ちを重視する価値観が読み取れます。
30代女性の「場所は関係ない。気持ちだと思う」「場所問わず、気持ちを伝えてくれること自体が嬉しい」という意見は、プロポーズの本質は演出ではなく、二人の絆にあることを教えてくれます。
「同棲イコール結婚するという意味だと思う」という声からは、同棲そのものがすでに結婚への強いコミットメントであるという認識も見られます。
「それよりも、それ以降の行動がどうか、それまでの関係性で部屋の中も候補の一つになりえる」という30代女性の冷静な意見は、プロポーズの場所よりも、その後の行動や関係性の質が重要だという成熟した考え方を示しています。
一方で、28%の「なし」派の意見も見てみましょう。
- もう少し思い出の残る場所でプロポーズしてほしいから(30代・女性)
- 一生に一度のプロポーズは派手にして欲しいため(30代・女性)
- やはりプロポーズはスペシャルイベントだから、もう少し素敵な場所やシチュエーションを選ぶべき(40代・女性)
「もう少し思い出の残る場所でプロポーズしてほしい」「一生に一度のプロポーズは派手にしてほしい」という30代女性の声からは、やはり特別な演出への憧れが感じられます。
40代女性の「やはりプロポーズはスペシャルイベントだから、もう少し素敵な場所やシチュエーションを選ぶべき」という意見は、日常と非日常のメリハリを大切にしたいという思いの表れでしょう。
まとめ
今回の調査から、結婚前の同棲に対する既婚者たちの本音が明らかになりました。
大切なのは、同棲するかどうかではなく、二人でしっかりと話し合うことです。お互いの考えを尊重し合い、将来のビジョンを共有することが、幸せな結婚生活への第一歩となるのではないでしょうか。
同棲は結婚生活の予行演習であり、お互いを深く理解する貴重な機会です。完璧な準備をする必要はありませんが、相手を思いやり、一緒に成長していこうとする姿勢があれば、同棲期間は二人の絆をより強固なものにしてくれるはずです。
- source:株式会社NEXERとDIAMOND DOT LABによる調査(via PR TIMES)
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