みなさん、こんにちは。無料メルマガ「子どもと育つ“父親術”」で3歳~小学生の子育てに関わる方に、子どもがグングン伸びるノウハウをお届けしている2代目パパコーチわたなべです。
ここ最近、コロナ禍で家族の対話も増えてきているのではないでしょうか?そこできょうは、「子どもとの対話」をテーマにお送りいたします。
子どもの質問に、どう答える?
子どもから次のような質問をされたとき、みなさんはどのように対応しますか?
Q.ごはんがテーブルに出されたら、子どもが「うわ、これなに?」といった。
- a.ニコニコする。
- b.ムッとする。
- c.「これはね、アジの干物だよ。お魚を干したやつを、焼いてあるんだ。おいしいよ」
前後の状況次第といってしまえばそれまでですが、今回は「意外と、aが正解なことが多いんですよ」という話をお届けしたいと思います。
子どもは答えがほしいわけじゃない
最初にお伝えしたいのが、必ずしも「子どもが質問を発したとき」=「大人に質問したいとき」ではないということです。
特に小さいうちは、思ったことがすぐ口にも出てしまうもの。その性質ゆえ、最初に質問が出たときというは、ただ「疑問に感じた」だけのことが多いのです。
ですから、この質問は、原則として「ひとり言」として聞いておくのが適切な姿勢となります。何か対応するとしたら、あいづち(「そうだねぇ、何だろうね?」など)を打つか、もしくは、ただ見守ってあげていればOK。
冒頭のクイズの「a.ニコニコする」というのは、つまり「すぐに答えをいわず、優しく見守る」との意味。その意味で、a.が正解のことが多いとお伝えしたかったのです。
それでは、2回目に同じ質問が発せられたときに答えてあげればよいかというと、それもケース・バイ・ケース。この時点では、ただ漠然と考えたり探したりして答えが見つからず、簡単に「とりあえず聞いてみる」となっていることも少なくありません。
子どもの年齢が5~7歳くらいになってきているなら、答えを返さずさらに自分で考えることを促すのもよいでしょう。そのときに投げかけてあげたい言葉は、「よーく見て、考えてみてもいいよ!」「どうやったら、見つかるかな?」などの動機付け・勇気づけのひと言。
自分で考えて/探して答えを見つけることができたとき、子どもはとってもよい顔をして報告に来てくれますよ。
質問には「ニコニコする」がいいわけ
典型的なパターンを簡単にまとめると、以下のようになります。
- 疑問を持つ、疑問に感じる
- とりあえず、思ったことが口に出てしまう(質問・1回目)
- 自分で考える(→わかれば一件落着)
- 漠然と考えても分からない
- とりあえず、大人に尋ねてみる(質問・2回目)
- 工夫して考えてみる(→わかる。やったね!自分で解決できた)
- やはり分からない
- 困ってしまって、大人に尋ねる(質問・3回目)
もちろん、個人差や個人の成長ペースによる差異は大きく存在します。何度「自分で考えてもいいよ」と振っても、しっかり考える素振りの見えない子もいれば、先にじっくり悩んでから始めて質問を発する子もいます。
欲を言えばキリがありませんが、前後の様子や子どもの傾向を見ながら、うまく対応してあげられるのが理想ですね。
最低限知っておいていただきたいのは、「答えを与えることは、考える機会を奪う可能性がある」ということ。上記の2の段階で答えを与えてしまうのは、3、6の機会を奪うことになりやすいことも事実ですし、まして質問も発していないうちに世話を焼いてしまうことは、「1.疑問を持つ機会までも奪ってしまう側面があることには、よーく注意していただきたいです。
「自分で考えてもいいよ」声かけのヒント
わが家の子どもは、小学3年生と1年生なので、簡単に答えを与えることはもうありません。今回お伝えした「自分で考えてもいいよ」のバリエーションとして、以下のような会話も取り入れていますよ。
─そろそろご飯の時間だ。みんな用意して~
「はーい。…で、何すればいいの?」
─それを考えるのが、最初の仕事だな!
「えーっと、そうだ!…テーブル片付けたよ!あとは何だっけ?」
─それを考えるのが、次の仕事さ!
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