親の責任とは?
あなたは幼いころから、たとえば、
- 家が貧乏なこと
- 親の機嫌が悪いこと
- 親の情緒が不安定なこと
- 親がアルコールや薬物などに依存していること
- 親の夫婦仲が悪いこと
- あなた以外の兄弟や姉妹をエコひいきして、あなたのことは無視したり侮辱したり虐待したりすること
などについて、「自分が悪いせいだ」と思ってきたかもしれませんが、それは違います。
そういうことは、すべてあなたの責任でも、あなたに問題があるわけでもなく、すべて親の責任であり、親が解決するべき問題です。まず、ここはしっかりと心の整理をしておきましょう。
それと、大人になってからの人生については、私たち一人ひとりに責任があるわけですが、だからといって、成長の過程で受け続けてきた「毒親からの強い影響がある」ということも忘れていけません。
そういう意味で、「大人なんだからすべて自己責任」というのは、僕はちょっと乱暴なようにも思います。
大人の自己責任とは?
では大人の責任とは、どういうことなのでしょうか?
それは、
- 自分自身が抱えている問題から逃げずに向き合うこと
- 解決まで粘り強く前向きに取り組み続けること
- 前向きに取り組み続ける自分を励まし変化を信じること
- 自分が選択したことの責任を自分でとる覚悟を持つこと
こうしたことじゃないかなと思います。
実際、自分と向き合うプロセスでは、ダメな自分を実感するとか、罪悪感に襲われるとか、劣等感で苦しくなるとか、いろいろな感情と向き合うことになるかと思います。それらの感情のほとんどは、これまでずっと見てみないふりをされて心の奥底に置き去りにされてきた感情だと思います。
ですが、毒親のコントロールから解き放たれるためには、自分自身をしっかりと持つことが大切で、そのためには自分自身の感情に逃げずに向き合い、しっかりと受け止めることは避けては通れません。
そうした覚悟を持って、これからも一緒にこのテーマについて深く向き合っていきましょう。次回は、「情緒的に未成熟な親は、子どもを自分に依存させることで、自己の尊厳を維持しようとする」というお話をします。
次回の『「毒親の呪縛」を本気で断ち切る実践トレーニング』は2021年5月5日公開予定です)
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