みなさんこんにちは、コミュニケーションの講師の山本衣奈子です。
今回は、「話し方がキツいと言われてしまう」というご相談にお答えしました。毎日をもっと元気に、もっと楽しく、もっと笑顔にするために、きょうも「コミュニケーションのツボ」を学んでいきましょう。
なぜ「話し方がキツい」と言われてしまうの?
キツく話そうと思っているわけではないのに、「キツいよね」とか「そんなにキツく言わなくても」なんて言われてしまうようなこともあるかもしれません。
そういった印象を払拭したくて、笑顔を心がけてみたり、声のトーンを上げてみたり、色々とやってはみるものの、なかなかうまくいかない…なんてことはありませんか?
笑顔や声のトーンは、「暗い」という印象の改善には効果的ではありますが、「キツい」という印象にとっては、逆効果になることもあります。
無理やり笑うことで、「笑顔」というより「作り笑い」となり、その不自然さがかえって「冷たさ」を際立たせてしまうということにもなりかねないからです。声のトーンも上げればいいということではなく、むしろ「キンキン声」になってしまうと不快感につながることもあります。
「話し方がキツい」と言われないために…
「キツい」という印象を醸し出している要素は主にこの2つです。
- 息の量
- 語尾の置き方
息の量というのは、話しながらどのくらい声に息が混ざっているかということです。
極端な話ですが、ため息をつきながら話しているのが息の量が多い話し方、息を完全に止めて話しているのが息の量が少ない話し方というイメージです。
息の量が少ないほど声ははっきりしますが、はっきりするぶん、内容によっては「キツさ」となって聞こえることがあります。ですから、「キツい」印象が強くなっているときは、息の量が少なくなっていることが多いです。
これを改善するには、話すときに少し息の量を増やしてみてください。具体的には、口から10cmほど前のところに手のひらが自分に向くように持ってきて、その手のひらに空気が当たるように意識しながら言葉を発します。息がしっかり使えていると、手のひらに空気が当たっているのが感じられるはずです。
もしほとんどわからない、もしくはかすかにしか当たらないという場合は、もう少し意識的に息を吐くことを心がけてみてください。
次に、語尾の置き方です。「キツい」印象の話し方のほとんどのケースが、語尾をぶつける、または放り投げています。「私はこう思います」の「思います」、特に「ます」の部分が、ほかに比べて強く発音されて、「ます!」のようになっているということです。
基本的に、語尾は「置く」とイメージしてください。相手に投げつけるのではなく、相手の前にそっと置く。
先程の例で言えば、「私はこう思います」の「思います」のところを特に丁寧にそっと扱う。最後にちょっとだけ口角を上げるのも効果的です。ぐっと上げると違和感が生まれやすいので、わずか程度で大丈夫です。
息の量と語尾の意識で、「キツい」問題はだいぶ改善されていきます。もしそういう印象に悩んでいるかたはぜひ試してみてくださいね。
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