みなさま、こんにちは。思春期・発達障害療育専門カウンセラーの飯塚ひろみです。
きょうは、思春期の性教育で避けては通れない「アダルトコンテンツ」についてお話します。
ネット時代は注意が必要
さて、近年では部屋を掃除してたらベットの下からエロ本を発見した…ということが絶滅してきています。
コンビニでもアダルトな本を置かないようになってきている昨今、現代の子どもたちは動画サイト・画像サイトで、観ていたりするのですね。
18歳以下が観れないように規制を入れているご家庭も多いと思いますが、思春期男子はあの手この手、友達の手を借りてでもこうしたサイトを観ています。
最初に言っておきますが、こうした行動は「至って普通」です。健全な思春期の子ども特有の行動なので、驚かないようにしましょうね。
とはいえ、中学生、高校生(18歳未満の場合)に、何も言わなくていいの?と疑問に思われるお母さんもいらっしゃると思います。
一昔前のエロ本時代だったら、放って置いてもよかったのですが、ネット時代となったいまは少し注意が必要です。
- アダルトサイトにはウイルスがついているものがある
- クリック詐欺など、開いただけで入会金を請求されることもある
と、消費者問題も絡んでいたりするからです。
そのため、子どもには「アダルトサイト」と言わずに「怪しいサイトにはウイルスがついていたりするから気をつけてね。パソコンやスマホが壊れちゃうから」「もし、入会金とか身に覚えがないのに請求されたら、支払わずに消費生活センターに相談してね」と、親以外の窓口を教えておくとよいと思います(※もちろん親に相談でもOKです)。
各自治体で配布している、消費生活センターの電話番号が記されているマグネットを冷蔵庫に貼っておくのもひとつですよ。
思春期の子どもはこの手の話をしたがらないので、うざったそうにしてきますが「サラッと」伝えるようにしましょう。
推奨できない。でも観てしまうものだから…
そして次に、なぜこうしたアダルトサイトが18歳以上なのかについて。それは、「アダルトビデオはエンターテインメントだから」です。
過激な描写やあり得ない設定のものなど、現実世界とはかけ離れた演出がなされている「作品」なのですね。映画やドラマと同じで、監督がいて演者がいて脚本があるのです。
でも、実際は違います。脚本もなければ監督もいない…相手の心と身体を最大限に労わる愛の行為です。
判断力の弱い子どもがアダルトビデオを見て「性交渉はこういうものだ」と誤解を生まないよう「規制」が入ってるのですね。誤解を生んだままだと、相手を傷つけてしまいます。
もし、子どもがアダルトサイトを観ていたら、怒るよりも「それ、エンターテインメントだからね。実際とは全然ちがうよ」「18歳以下が観ちゃいけないサイトなのはわかる?なぜなら実際はそんな過激なものじゃないからだよ」と一言だけサッと伝えましょう。
思春期の子どもはこれ以上長くなると「なんだよ、うっせーな」と機嫌を損ねてしまう可能性があります。
18禁となっている以上、親が観ることを推奨することはできませんが、それでも観てしまうのが思春期の子ども。この時期の子どもにクドクドお説教しても、部屋に籠られてしまうだけなので、
- 消費者問題の観点
- エンターテインメントだということ
この2点を「サッと明るくさりげなく言う」ようにしていきましょう!
きょうの実践課題
- 子どもがアダルトサイトを観ていたとわかったとき、あなたはどのような気持ちになりますか?嫌だと思う、当然だと思うなど湧き上がる感情を一つ一つ整理し、なぜそう思うのか自分の気持ちを整えてみましょう。
- 子どもにアダルトサイトについて説明をするとき、どのようなタイミングでどう伝えようと思いますか?シチュエーションをいくつか考え、子どもに合ったタイミングと言い方を見つけてみましょう。
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