カウンセリング×心理療法の、問題解決型カウンセラー・前田泰章です。メルマガでは、人間関係の改善、日常生活や仕事に役立つ情報を、実体験を通して語っています。
きょうは、「あなたにとって大事にすべき人」と「相手を許す方法」についてお話しします。ぜひお悩み解決のヒントにしてくださいね。
何があっても信じてくれる人を大事にしよう
私たちは、日常の忙しさにまぎれて、自分にとって何が大切かを忘れてしまいがちです。
「あなたにとって、何が人生で大切ですか?」
と街頭インタビューしたとしたら、たいていの人が両親、家族、恋人、友人などをあげるでしょう。しかし、どれだけの人が実際に本当に大切にしているかというと、何とも心もとないというのが現状ではないでしょうか。
ある人は「お金を得るため」ある人は「人から認められるため」ある人は「自分の正しさを証明するため」に、多くの人は本当に大切なものを犠牲にしがちです。
人生で大切なのは言うまでもなく、あなたを愛してくれる人、あなたが愛している人です。でも現実の生活ではそれよりも目の前の仕事、家事、勉強のほうに意識が向いてしまっているのかもしれません。
さあ、自分自身に質問してみましょう!
「どんなときでも、あなたを信じてくれる人は誰でしょうか?」
「何があってもあなたが信じられる人は何人いるでしょうか?」
「あなたは、その人たちの信頼にどれだけ応えていますか?」
「彼らを幸せにしているでしょうか?」
私も時々、自分自身に質問しています。そうでないと、何が人生で大切なのかを忘れてしまうからです。
- 何のための仕事なのか?
- 何のためのお金なのか?
それらを手に入れることだけが目的だと考えてしまっている自分自身を戒めないと、私はすぐに傲慢になるところがあります。そうなるのが怖いので、このような質問をしているのかもしれません。
あなたを信じてくれる人が一人でもいれば、もうそれで十分幸せなことです。そして、彼らこそ、あなたが本当に大切にしなければいけない人たちです。
辛いときに相手を許すにはどうすればいい?
ただしどれだけ大事な人であっても、いっときの感情で関係がこじれたりしてしまうもの。生きていく上で、人間関係の問題はもっとも難しいです。お金や仕事の問題は、努力次第で何とか解決できなくもありません。
たとえば、お金が足りないなら収入以上の出費を減らしてみる。仕事ならいままで以上に打ち込むことで、時間差はあるかもしれませんがある程度の実績があがってくるでしょう。
しかし人間関係はどれだけ頑張っても、うまくいかないことが多かったりします。それどころか努力すればするほど、かえってこじれてしまうものでもあります。
一生懸命尽くすことが、逆に相手にうざったく思われたりすることもあります。そのために私たちは、無意識のうちに相手を傷つけたり、傷つけられたりをくり返しています。
そして「こんなに傷つけられたから、相手を許せない!」と感じたりします。でも、こう考えたらどうでしょう。「許し」は、相手のためではなく、自分のため。自分のためなら、人間は勇気も出ます。行動してみようとも思えます。
では、なぜ「許し」が必要なのでしょうか?
それは、人は誰かを許せないとき、牢屋の番人のようにずっとその人のことを考え続けなくてはなりません。その間ずっと、他に使える時間とエネルギーをその人のために使うことになるのです。
人を許すことで、余分なエネルギーを使わなくてすむようになります。その分だけ、本当に大切なことに意識を集中することができるでしょう。
「ただ、どうしても許せない!」というときもあると思います。そんなときは、許せなくてもいいのでエネルギーの矛先を変えてみましょう。たとえば、
- 仕事に精を出す
- 趣味を楽しんでみる
- 運動をしてみる
など意識的に、そのことに意識を向けてみるのです。つまり、意識的にその相手から意識を外すのです。あなたの小さな意識の変化が、いずれ大きな変化を生むことになるでしょう。
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