こんにちは。韓国在住歴4年、日本語教師でライターのHAZUKIです。在韓ならではの生きた韓国情報をお届けします。
いま、ワールド・ベースボール・クラシック(以下、WBC)の真っ最中ですね。
韓国でも、WBCは多くの注目を集めています。特に3月10日に行われた日韓戦は多くの人が観戦し、結果も話題になりました。
前回の記事でも少し触れましたが、韓国人にとって日韓戦はどのスポーツにおいても「負けられない」ものです。
- 前回の記事はこちら
- 日本って、やっぱりすごい!WBCで韓国人が絶賛した「侍ジャパン」の評価
韓国では、日韓戦は「じゃんけんでも負けてはいけない」という言葉があるようです。普段は注目を集めないスポーツでも、日韓戦になると注目を集めます。
韓国に来た当初は「もしかしてみんな日本が嫌いだから?」なんて思っていたのですが、決してそうではありませんでした。
韓国に暮らして4年。周りの人の話を聞いたり、生活するうちに感じたのは、韓国人にとって日本は接しやすくてすぐ行ける慣れた存在ですが、スポーツや事業においては「一歩前を行った存在でいつか勝ちたい」という思いがどこかにあるのかなということです。
と言いつつも、こんな風に考えるのも年配の方の特徴で、最近の若い人はそのようなことをあまり気にしていないように見えます。
と、韓国における日韓戦の意味を知った後で、今回のWBC日韓戦に対する韓国人の評価を見ていきましょう。
韓国人からの評価は「最悪」の日韓戦。なぜ?
今回の日韓戦は、13対4で日本が圧勝でした。
「日本って、やっぱりすごい!WBCで韓国人が絶賛した「侍ジャパン」の評価」の記事でも書きましたが、日本チームと日本選手に対する評価はおおむね肯定的で、実力を認めているような声もよく聞きました。
しかし、今回日韓戦では日本に対する評価よりも、韓国チームや韓国の代表監督に対する悪い評価の方が圧倒的に多いのが印象的でした。
今回の韓国チームのメンバーのなかには、メジャーで活躍している選手もいます。
そのほかにも、実力を充分に兼ね備えていたはずの選手も多かったです。
大谷選手も日韓戦の前に受けたインタビューで、「韓国代表メンバーのなかに、いい選手が大勢いる」と話していました。
そんなメンバーもいる韓国代表チームが、13対4で大敗した理由として、日本との実力差は認めつつ、「監督の選抜ミス・戦略ミス」と考え、不満を持っている人が多かったです。
韓国のイ・ガンチョル監督は、なんと韓国のプロ野球チーム「KTウィズ」の監督でもあります。
KTウィズは2月にキャンプもしており、監督が代表チームに集中できなかったこと、また自分のチームの選手にひいきをしていた、などの声も上がっています。正直、韓国で韓国代表監督の評価は最悪です。
日韓戦で勝利はできなくとも、いい試合を期待していた人が多くいました。「この結果には満足できない」と怒りを覚える人が多いのが、印象的でした。
筆者が日本語を教えている生徒も「同じ韓国人として恥ずかしい」「もう見たくない」などとかなり厳しい評価をしていました。
これも韓国に来て感じたことですが、韓国人は褒めるときはかなり褒めますが、よくないことはかなりはっきり「だめだ」と話します。今回はかなり辛口の意見が多い試合になってしまいましたね。
今回の日韓戦は試合の内容どうこうよりも、監督への非難が高まった試合だなあという印象がありました。
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