同居に至る流れ
さて、彼が引っ越しをして、それからは自然と週3回程度お泊りする半同棲状態になりました。これは通常のご成婚カップルと同じです。
そして、なんとこの半年後にマユミさんがマンションを購入しました。
もともと彼との交際前から購入予定だったところで彼との半同棲がスタートしたので、「いまがタイミング」だと感じたそうです(これは上手なタイミングの掴み方だったと思います)。
そして、希望物件がほぼ決まった段階で、彼に「よかったら一緒に暮らしませんか?」と伝えたのです。
初めから自分で買う気だったので、マンションの購入資金はすべてマユミさん持ちです。
これ、普通だったら「お相手と一緒に住めたら、購入資金をお互いに負担できる」と考えて、相談してしまうと思います。でも、マユミさんはそうではないのです。
自分が買う気だったのだから、自分が払う。この辺りの考え方が、いまの安定生活に繋がっていると感じます。
結果、彼は提案を喜んで受け、事実婚生活がスタートしました。入籍しないのは彼にお子さんがいらっしゃり、遺産相続などが絡んでくるためです。
これは結婚相談所での50代以降のカップルでも同様の事例があります。どちらかまたは、お互いにお子さんがいらっしゃる場合が多いので、「もともと入籍は求めずに、これから一緒にいられるパートナーを探す」という婚活なのです。
またこれを考えると、マユミさんのマンション購入費は自分が持つという考え方が噛み合うこともわかります。
ちなみに彼はこの提案を受けるときに、自身の貯金500万円をマユミさんに渡してくれたそうです(やっぱり行動が伴う彼ですね!)。
マユミさんはマンション購入でしたが、これが賃貸だったとしても、やるべき行動は同じだと思います。
「ふたりで住める大きなところに引っ越すから、お金を出してほしい」と相談するのではなく、自分で決めて自分で動けばいいのです。
向き合ってくれるお相手でしたら、マユミさんの彼のように「相談しなくても」行動で示してくれるのです。
そして、向き合ってくれるお相手であることは、事実婚成功の(と言いますか、交際成立の)大事なポイントだと思います。
お金や家事分担は、話し合う必要なし
事実婚についてのご質問は、家賃や生活費、家事分担のご質問が多いです。
これは普通の結婚生活でも議題に上がることが多いのですが、実はですね。「それが議題になること自体がズレている」ように思うのです。
ほら、婚活をするときに相手の年収や学歴、容姿など、そういう条件を重視して探すのはズレている。それも必要だけど、それが本質ではない…という話と似ているのです。
一緒に暮らすなら、共働き、専業主婦、在宅勤務、それぞれの状況において、どうするべきかは考えたらわかるのです。
話し合わなくても「これ」という最善案を出したら、お相手は受けてくれます。
マンション購入について、マユミさんが話し合いをしていないことがいい例です。「自分が払って購入するから、よかったら一緒に住みませんか?」と彼にとって最善案を提案しています。
話し合いをするのは、「できれば、~くらいはしてほしい」と相手に求めているからです。
「できれば1/3でも出してほしい」と思うから、話し合うことになるのでしょう。でもですね、その発想の行き着く先は、「あなたは 1/3しか出してないのに、大きな顔しないでよ」とケンカになるような気がするのです…。
マユミさんは彼と出会う前、自分ひとりでマンションを購入して、自分ひとりで住むつもりでした。それに「一緒に住んでくれる人ができただけで、感謝です」と仰っておられました。