対立構造から抜け出すために「すべきこと」とは?
では、この対立構造から抜け出すためにどうすればよいのでしょうか?
お互いがいがみ合っていても何も解決しません。特に、独身者側は次のようなことを実践するとよいのではないでしょうか。
ワーママと同じ権利を主張してみる
ワーママばかり主張を受け入れられて納得いかない方は、少なくないでしょう。
その解決策として、上司に対してワーママの働き方を参考に、自分も同じ権利を主張してみるのはどうでしょうか?
管理者の立場になると、実際に声を上げないと状況がわからないという場合も多いと思います。まずは、上司に次のようなことを主張してみてはどうでしょうか。
- ワーママの主張:子どものお迎えの時間があるので残業はできません。→独身者の主張:きょうは予定があるので、定時で帰ります。
- ワーママの主張:子どもの個人面談があるので、有休をとります。→独身者の主張:所用があるので、有休をとります。
もしも、上記のような権利を主張して上司から突っ込まれたり、批判されるようなことがあったらワークライフバランスを主張してみる。
自分がどのくらいの仕事量なら負担がかからないか、ワーママとの比較も踏まえてどういう状況におかれたらどういう心境になるのか踏まえて話をしてみる。
また、自分にとって働きやすい環境になるように、上司とのコミュニケーションを見直してみるとよいでしょう。
思考を変えてみる
独身者が戦うべき相手は、ワーママではないということ。
時短勤務を理由に定時で帰る人、子どもの体調不良を理由に休む人と比べ、「自分は仕事ばかりさせられて納得いかない」と感じたら次のように思考を変えてみましょう。
「有休は誰でも取る権利がある。出産、育児といったライフイベントだけに限らず、プライベートな予定や自身の体のケアで休みを取ることは悪いことではない」
「自分の片づけるべき業務が終わったら、残業を断る日があったっていい」
働き方改革が叫ばれているなかで、上記のことを上司に主張したら案外あっさり受け入れられた。その結果、ワーママたちの待遇をズルいと思わなくなったいう人もいます。
まずは、「自分がどうしたいか」「どんな働き方をしたいのか」を考える。それを明確にして、必要であれば上司に話をする。
いがみ合うことだけでなく、自分から声を上げることで対立構図から抜け出すことができるのではないでしょうか。
また、ワーキングマザー側も「やってくれて当たり前」と思うのではなく、周囲への感謝の気持ちを忘れずに、自分にできることを無理のない範囲で誠心誠意取り組む心がけをしたいものです。
対立構図を作り上げているのは自分自身かもしれない
ワーキングマザーと独身女性の対立が何かと騒がれていますが、この対立構図を作り上げているのは、「権利を主張しない自分自身」なのかもしれません。
上司がワーママの主張ばかり受け入れ、そればかりが目につく。その結果ワーママばかり優遇されていると感じてしまい、自分のなかで勝手に対立構造を作り上げているという可能性が考えられます。
「ワーママばかり優遇されてズルい」「自分ばかり業務の負担が増えている」と感じたら、まずは上司に掛け合ってみましょう。
当たり前のことですが、声をあげなければ何も変わりません。
敵視するのは、ワーママではないということ。「自分が働きやすいように環境とは」「自分は何がしたいのか」を明確にし、声をあげることでこの対立構造から抜け出すことができるのではないでしょうか。
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