出産を控えた方、あるいは産後の生活が始まったばかりの方にとって、「どこに住むか」は大きな悩みのひとつではないでしょうか。
特に初めての出産となると、わからないことだらけで不安になるのも当然です。
今回、株式会社AZWAYが出産経験のある方やそのパートナー300名を対象に実施した「出産と住まいに関するアンケート調査」では、誰もが同じように悩みながら自分たちの答えを出している実態が明らかになりました。
多くの家庭が選んでいる住まいの決め方や、実家との距離が子育てにどんな影響を与えるのかについて、ご紹介していきます。
「移住しない」が7割超、でも里帰りは6割以上
調査によると、出産後に生活拠点を「移住していない」と答えた人が72.3%(217人)と多数派である一方、出産時に実家へ戻った人は65.3%(196人)にのぼりました。
つまり、出産のタイミングでは実家の支援を頼る人が多いものの、恒常的な住み替えまでは踏み切らない層が大半のようです。
「出産直後だけは親に頼りたい。でも仕事や保育園、今の人間関係を手放してまで引っ越すのは難しい」
そんな本音が数字に表れているのかもしれません。共感する方も多いのではないでしょうか。
では、出産後の住まいを決める際に、多くの人は何を重視しているのでしょうか?調査結果をランキング形式で見ていきましょう。
5位 子育て支援が充実している地域(27.0%)
自治体によって子育て支援制度は大きく異なります。医療費の助成や児童手当の上乗せ、保育料の補助など、制度が手厚い地域を選ぶことで経済的にも精神的にも余裕が生まれるでしょう。
「同じ県内でも市区町村で制度が違うと知って驚いた」という声もあり、引っ越し前に情報収集する人が増えているようです。
ただし、制度は変わることもあるため、長期的な視点で判断することが大切になります。
4位 配偶者(パートナー)の職場との距離が近い(30.3%)
パートナーの通勤のしやすさも重要な条件として挙がりました。通勤時間が長いと帰宅が遅くなり、結果として育児や家事の負担が一方に偏りがちです。
「夫の帰りが遅いとワンオペになってしまうので、なるべく通勤時間を短くしたかった」という声もあるように、夫婦で育児を分担するためには、物理的な距離の近さが意外と大きな意味を持つようです。
3位 職場との距離が近い/通勤が便利(36.7%)
出産後も仕事を続ける人にとって、自身の職場へのアクセスは欠かせない条件です。保育園の送り迎えと通勤を両立させるためには、「送迎→通勤」の動線が短いほど負担が軽くなります。
時短勤務をしていても、通勤時間が長ければ結局プライベートの時間は削られてしまうもの。限られた時間を少しでも子どもや自分のために使いたいという思いが、この順位に表れているのでしょう。
2位 保育園・幼稚園・学校・学童に通いやすい/入りやすい(39.0%)
「保活」という言葉があるほど、保育園の確保は多くの家庭にとって切実な問題です。地域によっては希望の園に入れないこともあり、「入れる場所に住む」という逆算の発想で住まいを選ぶ人も少なくありません。
小学校以降も、通学路の安全性や学童保育の有無など、長期的な視点で見ると学区選びは想像以上に重要になってきます。
1位 祖父母など親族からのサポートを期待できる(44.0%)
最も多かったのは「親族サポート」でした。家賃や広さよりも、日常的に頼れる存在が近くにいることを重視している人が約半数近くにのぼります。
急な発熱や仕事の繁忙期、産後の体調不良など、予測できない育児の場面で頼れる人がいるかどうかは、精神的な安心感にも直結します。
「周りに頼れる人がいなくて孤立してしまった」という産後うつのリスクを考えても、この結果は自然な流れと言えるでしょう。
興味深いのは、費用面(家賃や住宅費)よりも「育児を回すための条件」が上位を占めた点です。
住まい選びが、単なる物件選びではなく、生活設計そのものと直結していることが見えてきます。


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