こんにちは。鍼灸師の米倉まなです。
新年度が始まり、通勤電車の顔ぶれが変わったり、新しい制服に身を包んだ学生さんを見かけたり…。
気温も高いところで安定し始め、「春が来たんだな」と感じる場面も増えてきたのではないでしょうか。
その一方で、こんな症状は出ていませんか?
- なんとなく落ち着かない
- 眠りが浅く、朝すっきり起きられない
- 頭では「がんばらなきゃ」と思うのに、からだがついてこない
- 理由はわからないのに、不安やさみしさが強くなる
そんな「春本番のゆらぎ」を感じている方も多い季節です。
今日は、春という時期ならではのメンタルヘルスの揺れと、東洋医学の視点からできる養生について、お話ししていきます。
心が「疲れに気づきにくい」

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新しいスタートや出会いにあふれた、華やかなこの時期。
周りを見渡すと、新しい環境でがんばる人や目標に向かってスタートダッシュを切る人、新生活に胸をふくらませている人など、ポジティブな空気もたくさん流れています。
そんな中にいると、ふと、こんな気持ちが湧いてきませんか?
- みんながんばっているのに、私だけ疲れている気がする
- 本当は不安なのに、『大丈夫』って笑ってしまう
- 弱音を吐いたら、置いていかれてしまいそうで怖い
東洋医学では、「春は発陳(はっちん)の季節」といわれます。
閉じていたものが開き、こもっていたものが外へ向かう時期。
こころとからだの内側で動いていたものが、表に現れやすくなるタイミングでもあります。
- もともと抱えていた不安
- がんばりすぎていた部分
- 「本当はしんどかった」気持ち
といったものが、この季節ならではの、明るい光に照らされて、やっと自分でも気づけるようになる、ということが起こりやすいのです。
決して、「4月だから急に弱くなった」のではなく、「こころの声が、ようやく聞こえやすくなった」と考えてみてください。
キーワードは「肝」と「気の巡り」

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東洋医学では、春は「肝(かん)」という臓腑が主役になる季節とされています。
ここでいう「肝」は、西洋医学の肝臓とは少し意味が違い、こういった働きを持つ、とイメージされる存在です。
- からだ全体のエネルギー(気)の流れをスムーズに保つ
- 感情のバランスを整える
- 血(栄養)をたくわえ、必要なところに配る
春はこの「肝」が忙しくなる時期。新しいことが増え、感情の動きも激しくなることで、「肝」の負担が大きくなりがちです。
肝の働きが乱れてくると、次のようなサインが出てきます。
- イライラしやすい、怒りっぽくなる
- ため息が多くなる
- 決めごとを前にすると、胸やお腹がつかえる
- 月経前に気分の浮き沈みが激しくなる
- 肩こりや首のこり、目の疲れがつらい
これらは、決して「性格の問題」でも「気合い不足」でもありません。
春という季節と、環境の変化が重なることで、「肝」と「気の巡り」に負担がかかっているサインなのです。


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