私は日ごろ質問される機会が多くあるのですが、ひとつ困ったことがあります。それは「質問がざっくりとしていて抽象的で、答えにくい」こと。つまり、質問が具体的でないのです。答えにくい質問ばかりだと、会話も弾みませんよね。
そこで今回はインタビュアーとして取材をし、アーティストとして取材を受けている私が「答えやすい質問の投げかけ方」をご紹介します。
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答えにくい「抽象的」な質問
たとえばこんなことがありました。「以前メルマガでオリンピックについて書かれていたじゃないですか。あれについて詳しく教えてください」。これでは質問範囲が広すぎて、何について詳しく知りたいのか、どう答えればいいのかわかりません。
たとえば「シュタイナー学校でオリンピックの本来の理念について学んだときに自分自身が感じたことは?」とか「オリンピックの見方がその前と後とでどのように変わったか?」など具体的に聞いてもらえれば答えられるのですが、「詳しく教えてください」だと「いままでの説明じゃ足りなかったのかな」と思わざるを得ない。
だから、具体的な質問をするって大事なのです。最近では「YouTube動画のコード弾きをもうちょっと詳しく教えてください」と質問がきました。そうはいわれても、範囲が広すぎて答えられないのです。
相手にとって、誤解なく回答できる質問をする。これってひとつの大切なスキル。私は、長年にわたってインタビューアーとして取材しているし、アーティストとして取材を受けてきています。どちらも経験しているので、常に相手が答えやすいような質問を投げかけることを心掛けています。
ちなみに私は海外アーティストをインタビューすることが多く、日本のジャーナリストにインタビューされるのが多いので、常に日本のジャーナリストの質問の仕方を逆に「教え」なくてはならない立場です。本当に、質問って大事なんですよ。取材する側の立場になる方がされる立場の時より多いので、かなり質問には気をつけています。
「どうやったら英語を上手くなれますか?」「ベースってどう弾くんですか?」「ドイツってどんな国ですか?」といった質問も飛んでくるんですが、もう、「ググれば?」としかいえないですね…。せっかく相手の時間をもらって質問して回答をしてもらうには、相手がどんどん話したくなっちゃうような質問を考えてほしい。