こんにちは。メンタルトレーナー&心理カウンセラーの吉田こうじです。大人になってもあなたを苦しめる『「毒親の呪縛」を本気で断ち切る実践トレーニング』を連載しています。
本記事内に登場する「毒親」とは
子どもに対する拒絶、侮蔑、無視、過干渉、虐待などによって、子どもの心身に罪悪感、劣等感、不安感。過剰な義務感、不足・欠乏感、羞恥心、無価値感などのネガティブな思考や感情を継続かつ執拗に植え付け、それによって子どもを「自分の所有物」かのようにコントロールする親のこと。また、「親」とは実の親のみならず、「親代わり」の身近な人も含めます。
子どもが虐待死する国、日本
令和元年6月に児童福祉法等の改正法が成立し、親権者等は児童のしつけに際して体罰を加えてはならないことが法定化されています。
しかし悲しいことに、子ども虐待防止オレンジリボン運動によると、毎年50人以上もの何の罪もない子どもたちが「虐待による殺害」の被害者になっています。だからこそ「しつけの行為」にまで法定化が必要なのでしょうけれど…。
クリックひとつで地球の裏側にある国々とも瞬時につながることができる。生活に必要なものは24時間365日いつでもコンビニでサクッと手に入れられる。至るところに無料Wi-Fiスポットがある。思想や信条に対して国から弾圧を受けることはない。もう何十年も内乱もなければクーデターもない。
そんな、とても豊かで安全な国の一方、家庭という閉鎖された空間の中では、なんとも恐ろしいことが現実に起きているのも、実は日本なんですね。
僕自身、単身赴任生活が長かったこともあって、子育てに関しては積極的に関与してきたといえるほどのことはやってきませんでしたが、それでもある瞬間に思わず「子どもに手をあげたくなる衝動」を感じたことは正直、何度かあります。
その瞬間は、「子どもが悪い!」と一方的に断罪し僕が怒っていたわけですが、この歳になって冷静に振り返ると、確かに子どもが聞き分けのないわがままを言ってきたり、反抗的な態度だったりということもありますが、実は僕自身の心の状態にもかなり原因があったのではないか。むしろ僕側の原因の方が圧倒的に多かったのではないかと、いまさらながら猛省するばかりです。
例えば、仕事でテンパっていたとか、仕事で頑張ったことを正当に評価されずに頭にきていたとか、人生全般で心が満たされておらず、漠然とした不幸感を抱えていたとか…。
実際、多くの親は「子どもに手をあげたくなる衝動」をコントロールしていると思います。でも、衝動をコントロールできない親も現実に存在します。さらには、コントロールするどころか「悪意(わかっていて)」で子どもに手を上げる親もいます。
これまでに、親から肉体的な虐待を受けたクライアントから伺ってきた内容から、子どもに手をあげる親には4つの特徴があることに気づきました。ここからはその4つの特徴をご紹介します。