こんにちは。メンタルトレーナー&心理カウンセラーの吉田こうじです。大人になってもあなたを苦しめる『「毒親の呪縛」を本気で断ち切る実践トレーニング』を連載しています。
本記事内に登場する「毒親」とは
子どもに対する拒絶、侮蔑、無視、過干渉、虐待などによって、子どもの心身に罪悪感、劣等感、不安感。過剰な義務感、不足・欠乏感、羞恥心、無価値感などのネガティブな思考や感情を継続かつ執拗に植え付け、それによって子どもを「自分の所有物」かのようにコントロールする親のこと。また、「親」とは実の親のみならず、「親代わり」の身近な人も含めます。
毒親も、毒親の被害者だったのかもしれない
当たり前の話ですが、子どもにとっては「家族」「家庭」が現実世界のすべてです。家庭の中で教わること、体験からの学びをベースにして「世界とはこういうものだ」ということを認識します。
家庭の中で教わること、体験からの学びをベースにして、「自分は何者なのか」「人とどう接すればいいのか」「何が正しくて、何が悪なのか」などを判断していくのです。
そういう意味で、不幸な家庭環境、毒親に育てられてきた子どもは、自分では意識することなく、「自分は無力だ」「他人は危険で信用できない」「誰も自分のことを守ってくれない、大切にしてくれない」「自分は無能で価値がない」「この社会は危険で安心できない」など、かなりネガティブな自己評価や他者評価を信じ切ってしまうことが少なくありません。
そして、そうしたネガティブな自己評価(セルフイメージ)が定着してしまうと、そのネガティブな自己評価を自己確認するような性格、行動特性を自ら作り上げていきます。つまり「自作自演」です。
そうした状況から抜け出すには、そのネガティブな自己評価を変える必要がありますが、そのためには、「自分が無意識に信じているものが、どれくらい家庭(親)から影響を受けているのか?」という、辛く悲しく苦しい現実を知り、それを受け入れる必要があります。
その際、可能性として考えておきたいことは、「あなたの親も実は毒親の被害者」なのだということです。
これはなにも、毒親を擁護するとかそういうことではありません。真実を知るためのひとつの切り口として「連鎖」の可能性を考えておきましょうということです。
「連鎖する」ということを考えておかないと、あなたも毒親と同じことを、愛する我が子や大切な人に無自覚にやってしまいかねませんからね…。