現代のZ世代は、MBTI(※)や占いなど、性格診断に対する意識が高い一方で、診断結果に基づくカテゴライズに対しては嫌悪感を示すことが多いようです。
株式会社RECCOOが運営するクイックリサーチサービス『サークルアップ』が実施した調査では、大学生500人を対象に「性格診断・カテゴライズ」についての意識調査が行われ、その結果に注目が集まっています。Z世代がどのように性格診断を捉えているのか、またその影響について詳しく解説していきます。
※MBTIとは…個人の性格や心理的傾向を理解するための自己診断ツール
MBTIへ嫌悪感を感じるZ世代は少なくない

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まず初めに調査したのは、「MBTI(Myers-Briggs Type Indicator)」などの性格診断に基づいてカテゴライズされることに対するリアルな気持ちです。調査結果によると、大学生の31%が、性格診断によって自分がカテゴライズされることに対して「嫌悪感を抱いている」と回答しました。
嫌悪感を抱く理由として挙げられたのは、「I(内向的)とE(外交的)」という性格分類が、陰キャと陽キャのように強く分けられてしまう点です。これは、社会的なラベルが過剰に付けられることに対して、反発が生まれていることを示唆しています。
また、診断結果が自分の第一印象に過度に影響を与えることも嫌悪感の一因となっています。「自分が嫌われているMBTIだと知っているから」という声もあり、診断結果が否定的に捉えられがちであることが浮き彫りになりました。
一方で、性格診断を肯定する意見もありました。自分がなりたいと思うMBTIと実際の診断結果が一致したことに満足感を覚える人や、占い感覚で楽しんでいる人も多く、「会話のきっかけとして使えるから」などの前向きな意見が挙がっています。
性格診断をあくまでエンタメとして楽しんでいるという立場の人もおり、診断結果を過信しすぎない点が大切だという認識が伺えます。
MBTIは社会的にも影響力を持つ?

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次に、「友人や家族などのMBTIを気にしますか?」という質問をしたところ、43%の学生が「気にする」と回答しました。これに対して、他の学生ライターからは「性格診断で当たっている部分があっても、性格だけでなく関係性や話し方で人を認識しているから、普段は気にしない」という意見もありました。
性格診断を気にする理由としては、MBTIが一部で社会的に影響力を持ち、特に初対面の人とのコミュニケーションで便利に使われることが多いからです。
しかし、診断結果があくまで自己認識の一つのツールであることを理解している人も少なくありません。MBTIに過度に依存することなく、自己表現の一つとして捉えている傾向が見られました。
本当のMBTIを伝えたら嫌われるかも…

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性格診断に対して抵抗感を感じている大学生の中には、実際の診断結果とは異なるMBTIを回答した経験がある人もいます。調査によると、17%の人が一度でも自分のMBTIを偽ったことがあると回答しました。
SNSなどで流行しているMBTIに関連するランキングには、いわゆる「理想的なMBTI」と「悪いとされるMBTI」が存在し、後者を避けたくなる気持ちが働くことが多いようです。
特に、「I(内向的)」の属性が社会的にネガティブに捉えられがちで、これを回避するために「E(外交的)」と偽るケースが見られます。
実際、学生ライターの中にも、いじられたくないがために「内向的」とされる自分を隠して「外交的」だと嘘をついた経験を持つ人がいました。

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調査結果からは、性格診断が流行する一方で、その結果に基づいて自分がカテゴライズされることに対する抵抗感が強いことが浮き彫りになりました。
性格診断自体は、会話のきっかけやエンタメとして楽しんでいる人も多いですが、それが過剰に強調されることで、自己認識が狭められることを嫌う人が増えてきているようです。これに伴い、無理に他者をカテゴライズすることは、今後避けた方がよいかもしれません。

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Z世代は、性格診断に対して関心を持ちながらも、自己表現の自由を重視しています。MBTIや占いを通じて自分を理解することはあくまで一つの手段であり、それを過度に強調することには抵抗感を示す声が多くありました。性格診断を楽しみながらも、自己認識を柔軟に保つことが重要であることを、Z世代の意識が教えてくれています。
今後、性格診断やカテゴライズに対するアプローチは、より個人の自由な表現を尊重する方向に進化していくかもしれません。
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