友達以上、恋人未満のふたりが胸をドキドキさせながら訪れたいデートスポットと言ったら、どこを思い浮かべますか?
条件としてはロマンチックな景観が楽しめる絶景ポイントや、非日常感を味わえる人気の少ない暗がりなどが最有力になるかと思います。例えば灯台なんてスポットも最適ですよね。
灯台であれば見晴らしのいい海の景色を例外なく楽しめますし、人里離れた岬の先端などに作られるケースが多いため、ふたりきりで非日常の世界観を楽しめます。
しかし灯台といってもいろいろあって、そもそもどこにあるのかも、海沿いに暮らしている人や船乗りでないとわかりません。
そこで今回は『恋する灯台プロジェクト』と称して、全国の「恋する灯台」を認定する日本ロマンチスト協会(長崎県雲仙市)と日本財団(東京都港区)のユニークな試みを紹介します。
実際に恋する灯台の1つにも足を運んでみましたので、友達以上、恋人未満の相手とどこかへデートにでかけようと思っている人は、ぜひともチェックしてみてくださいね。
「恋する灯台」って何?
そもそも恋する灯台プロジェクトとは、何なのでしょうか?
作詞家で音楽プロデューサーでもある有名人が過去にインタビューで、「なんにでも、とりあえず『恋する』とつければ、それなりに形になる」といった趣旨の発言をしていました。
確かに「恋するマグカップ」、「恋する一眼レフ」、「恋する電子辞書」、「恋する『広辞苑』」と、目の前に見える物にとりあえず「恋する」を付けるだけで、なんだか素敵な物語が始まりそうな響きが生まれます。
同じように「恋する灯台」と言われると、なんだか妙に気になって「なんだよ、それ!」とツッコミを入れたくなってきますよね。
同プロジェクトでは、日本ロマンチスト協会と日本財団が灯台をロマンスの聖地としてリバリュー(再価値化)する試みで、今までに日本全国の灯台と灯台がある地域を、それぞれ「恋する灯台」、「恋する灯台のまち」と認定しています。
評価方法については、灯台のある場所、歴史、灯台までの道のり、ロマンチックさ、景観、灯台の形といった6つのポイントを、日本ロマンチスト協会会員の選抜メンバーが評価しているのだとか。
執筆時点までに、合計40カ所の灯台が「恋する灯台」と認定されています(2019年3月時点)。公式ホームページ上の全国地図には認定灯台が一覧で表示されていて、一通りチェックしてみると、「なるほど」と思わせてくれる有名な灯台がずらりと並んでいます。
そのなかで、筆者の近所にありながら足を運んだ経験がない灯台があったため、どれほどロマンチックなのか実際に訪れてみました。