私たち男性の多くは、理論的に物事を捉え、正しさを追求しようとする傾向をもちます。そして、「このことは、こうすべきである」とか「こういうときは、こうするほうがよい」といったマニュアルを各自が作っていて、マニュアル通りにすることで安全が確保できると考えがちです。
「誕生日やクリスマスは、おしゃれなレストランでお祝いをする」、「プレゼントには、年の数のバラの花を贈る」などもその一例ですね。それらを予定通りにきちんと実行することで、パートナーに喜んでもらえると思っているわけです。
しかし、予定を立てることにぬかりがない一方で、どうすれば彼女のためにロマンチックな気分を作ってあげられるかとか、どうすれば自分の愛情をしっかりと伝えられるかといったことはあまり考えていません。
きょうは1カ月後に控えるクリスマスを楽しく過ごすために、心得ておきたい男女の思考の違いについてお話します。
クリスマスにわかれた明暗
ずいぶん前のこと。ある男性が彼女の誕生日に高級なフランス料理店の予約をとったところ、彼女に激怒されたということがありました。
この男性には借金があり、2人でその返済をしているところだったからです。ただ、その返済も終わりが近づいていたので、せっかくの誕生日、彼女を盛大に祝いたいと彼は思ったんですね。もちろん、サプライズで。
しかし彼女のほうは、「借金返済が終わったら、やっと結婚資金の貯金が始められる」と思っていたわけです。「なのに、ここでまた散財するの!?」と、彼に対する不安と怒りが湧いてきたのです。
同じように金銭的余裕がない場合でも、対応によって変わってきます。別のある男性は、クリスマスに彼女にこんなふうにいいました。「本来なら、きみと優雅なクリスマスを過ごしたい。でもいま、ぼくの手持ちは1万円ほどしかなくて、きみへのプレゼントを買うようなゆとりもない。そのことが、ものすごくつらいんだ…」。
彼女はクリスマスに優雅な時間もプレゼントももらうことができませんでしたが、彼が伝えてくれたその思いがうれしく、これからもっともっと2人の絆を強めていきたいと思ったそうです。