恋人とのコミュニケーションや職場での人間関係…私たちは日々、さまざまな悩みを抱えながら生きています。
悩みごとで頭がいっぱいになって、憂うつな気持ちになる。考えれば考えるほど、どうしたらよいかわからなくなって、さらに気分が暗くなる。誰しもそんな経験があるかと思います。
きょうは、そんなときに暗い気持ちから抜け出す方法についてお話したいと思います。
悩んでいたことも、あっけなく終わる
突然ですが、あなたは「長距離走」は好きでしょうか?「好き」という人は、少ないかもしれませんね。僕もかなり苦手です。
学生時代、体育で長距離走があると、それだけで心が暗くなりました。ひたすら当日に雨が降ることを願う日々。しかし願いむなしく、当日は腹が立つほどのマラソン日和。このように、人生はいつも裏腹です。
走る以上は、できるだけ苦痛を軽くするためにひとつの方法を考えました。それは「鼻歌まじり走行法」という独自のもの。好きな歌を口ずさみながら走るのです。そうすれば苦痛を軽減できるかもしれない。歌っている間に、いつの間にかゴールできていたら最高です。
鼻歌ではさすがに効果は小さかったのですが、それでも何とかしのいで「苦痛の時間」は終わりました。終わってみれば、あっという間です。
あとで振り返って、こんなことを考えました。僕はマラソン大会までに、走ることが嫌で、ずいぶん悩んだのです。「走りたくない走りたくない走りたくない」と心のなかで繰り返していました。
そのたびごとに走ることを思い出して、まだ走ってもいないのに心身ともにクタクタでした。でも案ずるより産むが易しで、自分をあれだけ悩ませたことも、あっけなく終了したのです。悩んだぶんの時間が無駄に思えました。
最終的には走るのですから、悩もうが悩むまいが、結局同じです。マラソンのことは、マラソン大会のときに考えれば十分。ほかの日まで苦しい思いをして、結局苦しさが何倍にもなったのです。
「暗い感情」への対処法
そもそも、実際の苦痛よりも、頭のなかで作り上げている苦痛のほうがはるかに大きいです。暗い感情が自分を支配してしまうと、身動きができなくなって、状況がますます悪化します。そんな経験は、誰もがしているでしょう。
ではどうしたらいいのか?暗い感情は、「追いかけないこと」が大切です。無視すること。
感情を追いかけて、苦痛を大きくしている人がたくさんいます。人は1日のうちに、色々な感情が湧いてくるので、それにいちいち反応していたら疲れるのは当たり前。
そもそも暗い感情に力を与えているのは、ほかならぬ自分自身です。明るい感情なら追いかけてもいいですが、暗い感情はとにかく相手にしないことが大切ですね。無視すれば消えていくので、何の心配もありません。