話し上手と聞き上手。聞き上手の方が簡単?
「先生、僕は話をするのが苦手でして…」
「うん、わかるよ(笑)」
「あっ、や、やっぱりわかりますか…?」
「わかるよー。挨拶したらわかるよ(笑)」
そうなのです。話が上手でない男性というのは、挨拶をしたらわかります。まあこれは女性も同じではありますが、より男性のほうが顕著に出ている傾向があると感じます。
「それで、いろいろネットや本を見て勉強したんですが」
「はい」
「話し上手も大事だけど、聞き上手になることも大事っていうか、そっちのほうが大事だって見たんです」
「そうだね、それはそのとおりだと思いますよ」
「だったら、話し上手になるよりも、聞き上手になろうかと思ったんです。その方が簡単ですよね?」
なるほど、上手に話をするよりも、上手に聞く方が簡単ではないのか?ということですね。さあこれ、皆さんはどう思いますか?その通りだと思うか、そうではないか、考えてみましょう!
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はい、ではスタート!
実は、聞き上手の方が難しい
はい、この答えはですね「違う」が正解です!どちらかというなら「聞き上手の方が難しい」と僕は思います。
理由を順に説明しましょう。
「話し上手」になるには「自分が話すスキル」を上げればよいですよね。スポーツに例えるなら、テニスでスマッシュを打てるようになる。バスケットボールでランニングシュートが打てるようになる。そういう練習をするイメージです。
やればわかりますが、いずれも練習したら基本的に誰でもできるようになります。つまり「自分次第のスキル」なのです。
対して「聞き上手」は、正確にいうと「話の引き出し上手」。お相手から話を聞き出すのがうまい、本音を引き出すのがうまい、そういうことです。これは「相手を動かすスキル」ですので、自分次第のものではない。
だから、聞き上手のほうが難しいのです。意識してこれをやる場合、相手を見て引き出し方を変えなければなりませんし、同じ相手でもその時々によって変えることが必要になります。
時々、天性でそれをやれる人もいます。僕は割とその傾向があるようで、過去に口説いた女性から「不思議となんでも話しちゃう」と、何度も言われました。でも、もともとそのスキルを持っていなくても大丈夫。聞き上手を身につける方法があるのです。