あなたの望む人生に「結婚」は必要なのか
ある友人が、「子どもがほしいから結婚がしたい」と答えた。
個人的には、フランスのように子どもができても籍を入れずに生活することもできるだろうと思ったが、彼女は「理論的にはわかるが実際問題、いまの日本では婚姻関係にないと、子どもを育てるうえで大変さや面倒なことがいろいろあると思うから」という。
確かにそれは一理あるかもしれない。彼女のように、具体的にそういった点まで考えたうえで「結婚したい」というのなら、理由が明確なのでまだいいかと思った。
先にあげたように、結婚といってもさまざまな考えがあるなかで、ただ「好きな人と家庭を築く」ことだけがそうだと言い切ることはできるのだろうか?
結婚云々の前に、自分の長い将来を考えたうえで、「この先の人生をどうしたいのか」ということを、まず明確にしなければならないのではないだろうか?と筆者は思う。
そのためには、まだ見ぬ、情報のわからぬ相手と関係を築く前に、自分はどんな人間なのかということを自分で問うことが必要だと思うのだ。
カタチを取るか、取らないか
個人的な話をすると、筆者は「結婚する気がない」。
その具体的理由のひとつに、結婚は法律(国が決めた決まりごと)であり、契約という形式のひとつに過ぎないと個人的には思っているからということがある。
前述した彼女のように、制度など恩恵を受けたいものがある人は利用すればいいと思う。
しかし筆者に限らず、どんなカタチでいるかよりも人(相手)との関係性に重きをおく人は、必ずしも「結婚」というカタチにこだわっていない気がする。というか、この漢字2文字に振り回されていないように見える。
事実、何十年も連れ添っていて籍を入れていないカップルも世の中にはたくさんいる。それはその人たちが互いに、結婚というカタチが自分たちの関係性において必要か不要かという話をできているからだろう。
筆者は、自分でどちらかというといわゆるマイノリティであることを自認して生きている。つまりちょっと少数派であるらしい、ってことを自分でわかっているつもりだ。なので、そんな多数者ではない私でも理解してくれるパートナーがいてくれたら、それだけで嬉しいしありがたい。
その私のマイノリティなところには、誰かと一緒に暮らすのが難しいというのを自認している点、(現時点では)ひとりの人と一生添い遂げる気がない、という点がある。つまり、日本の制度上の「結婚」には向かないと自分では思っている。