カウンセリング×心理療法の、問題解決型カウンセラー・前田泰章です。メルマガでは、人間関係の改善、日常生活や仕事に役立つ情報を、実体験を通して語っています。
きょうは、「もらいうつを防ぐ2つの方法」についてお話ししましょう。
どうすれば相手を元気にできる?
大切な人が憂鬱そうにしている。イライラしたり落ち込んだり、急に怒ったりすごく甘えてきたり、心の波が激しいように見える。そういうときには、そばにいる人が元気でいることが一番です。
まず、自分に向かって「余裕ある?」と聞いてみてください。私のところへは、だいたい半分くらいのかたが、誰かほかの人のために相談に来ています。夫や妻、子ども、部下の心の不調を心配しているのです。
そういう人たちにいつもいうのは、「あなたが元気であればなんとかなる」ということ。自分に余裕があれば、何かしてあげられます。でも多くの場合、余裕がなくなってしまうのです。共倒れ、「もらいうつ」になるケースがほとんどです。
私のところに来るときには、もう相手を嫌いになっているか、困っているか、悩んでいるかのどれか。悩んで悩んで、それで相談に来るのです。それでは、相談に来る人も本人もつらいですよね。
もらいうつの事例は、本当にたくさんあります。家族が気を遣って不調になることもあれば、職場の人も気を遣いながら仕事面でもカバーするので、オーバーワークになってうつになることがあるのです。
「もらいうつ」を防ぐためのふたつの方法
もらいうつを防ぐために、必要なことがふたつあります。ひとつは「相手との適切な距離を保つこと」です。嫌いだと感じたり悩んだりしたら、それはもう距離が近すぎる証拠。自分の手に負えなくなっています。
もうひとつは、「できることと、できないことをはっきりさせておくこと」です。相手のためにしていることは、自分が本当にやりたいことなのか?そこを明確にしましょう。自分がやりたいことをやっているときには、さほどイライラしないし、プチ優越感が生まれたりするはずです。
だから、自分にできること、できないこと、相手にできること、できないこと、そのなかで折り合いをつけていくことが大切なのです。すると「役に立ててる感」があるので、うれしさも感じるし、心が壊れるところまでいきません。
もしいま、あなたの周りの大切な人が元気がないのなら、まずはあなた自身の心の健康を第一優先にしてくださいね。
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