どうやって、理解してもらうか
同世代の友達から「思考が堅すぎる」と言われたことがあります。それは私が理不尽な出来事に怒り、相手に考えを強要させることが多くあったからです。
フェミニスト(フェミニズム)は「一人一派」といわれるほど、考え方や行動にグラデーションがあります。だからこそ発信方法もさまざまで、真っ向から話す人もいれば、同じ意見を持つ人と連携して活動する人もいて、なにが正解というわけではありません。
私は有毒な男らしさや女らしさはなくなるべきだと考えていますが、思考がまったく違う人に対して、「これはダメ!」というより、問いを投げかけることのほうが有効であることを学びました。
どの人間もフィルターが掛からない状態で生まれたとしても、人や社会との関わりを通して、人間性や思考が構築されます。構築された個体を知ることも大事なのは、知ったうえでその人に対するアプローチ方法を取ることができるからだと思います。
だからこそ、セクシュアリティやジェンダーについて話すときでも、世代によって多少異なった伝えかたをしたほうがいい。あまり気を張りすぎず、長目で見て「こっちのほうが生きやすいんじゃない?」といったニュアンスで問題提起するようにすれば、納得してもらえることも多いのではないでしょうか。
男性優位社会、性差別がいまだに存在する現代社会で、若者の主張に100%賛成する上の世代のかたは、なかなかいないでしょう。
差別が差別ではないとされてきた時代から現在まで受け継がれてきたもので、ハッとすることはいまだにあります。さまざまなことを調べていくうちに、「過去にきたあの出来事は差別だったのか」と初めて知ることもありました。そして、知らぬ間に「差別に加担していたかも」と反省することもあります。
いまだに存在する性差別がより多く語られるようにするには、自然と問題に触れられるように発信をしたりアクションを起こすこと、そして個々が問題意識を持つことが大事なのです。
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